
カフェインレスの飲み物がよい理由|注目されている理由や選び方、効果的な摂取方法を解説
208 カフェインレスの飲み物がよい理由|注目されている理由や選び方、飲み分けのコツを解説
夕方以降に飲むコーヒーのカフェインが気になってしまい、代わりの飲み物を探している方も少なくありません。カフェインを控えたいと考えていても、コーヒー以外のどれを選べばよいのか、売り場で迷ってしまう場面は出てきます。
店頭に並ぶカフェインレスとノンカフェインは似た表示に見えますが、そもそも原料も製法も異なる別々の言葉です。違いを知らないまま手に取ると、控えているつもりでも思ったよりカフェインを摂ってしまう場合があります。
この記事で扱うのは2つの言葉の違いに加えて、カフェインを含む飲み物と含まない飲み物、選び方と注意点です。夕方以降に飲む1杯をどう決めるかという視点も交えているため、毎日の飲み物選びを整える参考にしてください。
カフェインレスとは

カフェインレスという表示を店頭で目にする機会は増えていますが、意味を正しく説明できる方は限られます。カフェインを抜いた飲み物という理解でおおむね間違いはないものの、含有量がゼロになるという意味ではありません。
同じカフェインレスでも、カフェインをどこまで減らしたかは製品によって違い、残っている量にも幅があります。ここでは、カフェインレスという表示がどこまでを指しているのかを、2つの角度から順に見ていきましょう。
一般的にカフェインを減らした飲み物を指す
カフェインレスは、コーヒー豆や茶葉からカフェインを取り除く処理を経た飲み物を指す表示として使われています。デカフェもほぼ同じ意味で用いられる表示であり、売り場では同じ棚に並べて置かれている製品も見かけます。
対象になるのは、もともとカフェインを含む原料からつくられるコーヒーや紅茶、緑茶などのなじみ深い飲み物です。農林水産省は、子ども・妊婦・カフェインに敏感な方について、カフェインを取り除いた製品を利用するのも選択肢の1つに挙げています。(※1)
原料そのものを替えずにカフェインだけを減らすことが、次に挙げるノンカフェインとの分かれ目になります。
※1
カフェインが完全にゼロとは限らない

カフェインを取り除く処理を行った飲み物であっても、ごくわずかな量が残っている場合は珍しくありません。国民生活センターの調査では、カフェインが少ない旨をうたった銘柄でも、同じ分類のほかの銘柄より少ないとは限らない結果が示されています。(※2)
商品に含まれるカフェインの量まで読み取れない銘柄もあるため、表示の言葉だけで選び切るのは難しい部分です。同じ量を飲んだ場合でも体への響き方には個人差があり、カフェインの感じ方は体質によって変わってきます。
カフェインに敏感な方は、少ないという表示の言葉だけで判断せず、含有量の数値まで確かめたうえで選んでください。
※2
カフェインレスとノンカフェインの違い

カフェインレスとノンカフェインは並べて語られる場面が増えていますが、2つの言葉の出発点はそれぞれ異なります。片方はカフェインを含む原料から取り除いた飲み物で、もう片方は原料の段階からカフェインを含まない飲み物です。
どちらが優れているという話ではなく、その日の体調や飲む時間帯に応じて使い分けると選びやすくなります。ここでは、2つの言葉がそれぞれ何を指しているのかを、原料と製法の違いという観点から見ていきましょう。
カフェインレスはカフェインを減らしたもの
カフェインレスとは、コーヒー豆や茶葉にもともと含まれているカフェインを、後から取り除いたものを指します。元の原料は替えていないため、コーヒーや紅茶らしい香りや味わいは残したまま摂取量だけを抑えられる選択肢です。
妊娠中や授乳中の食生活をまとめた資料でも、カフェインを含む飲み物は回数や量を減らし、カフェインレスの飲み物と組み合わせる方法が示されています。(※3)毎日の習慣を大きく変えずに済むため、いつもの1杯を手放さずに、量だけを調整したい方に向く選び方です。
※3
ノンカフェインはもともとカフェインを含まない原料を使ったものなどを指す
ノンカフェインは、原料の段階からもともとカフェインを含んでいない飲み物を指す言葉として広く使われています。代表例は麦茶やルイボスティーで、1杯200mLあたりのカフェイン量は0〜3mgという目安が示されています。(※4)
ただし、表示のルールがすべて統一されているわけではないため、購入する前の原材料と表示の確認は欠かせません。カフェインレスとノンカフェインの違いは次の表のとおりで、選ぶ場面に応じて見比べると迷いにくくなります。
※4
カフェインが含まれる主な飲み物

カフェインを控えたいなら、日頃飲んでいるものにどれだけ含まれているかを知るところから始める必要があります。コーヒーだけを避けていても、お茶や清涼飲料などから気付かないうちに摂っている場合が珍しくないためです。
どの飲み物にどれだけ含まれているのかを把握しておくと、日常の飲み物の見直しもぐっと進めやすくなります。ここでは、カフェインを含む代表的な飲み物として、コーヒーとお茶の2種類を取り上げて見ていきましょう。
コーヒー
コーヒーの浸出液には100mLあたり60mgのカフェインが含まれると、農林水産省の資料に示されています。(※5)インスタントコーヒーの場合は、粉末2gを使って淹れた1杯あたりで80mgというのが目安になる数値です。
海外の機関では健康な成人の目安として1日400mgという値が挙げられ、マグカップで約3杯に相当します。(※6)淹れ方や使う豆の量によっても濃度は変わってくるため、同じ1杯という数え方でも摂取量には差が出てきます。
1日に何杯も飲む習慣があるのなら、まずは1日に何杯飲んでいるかを数えて把握するところから始めてみてください。
※5
※6
緑茶・紅茶などのお茶
日常的に飲んでいるお茶にもカフェインは含まれており、茶葉の種類や淹れ方によって濃度は大きく変わります。特に玉露は浸出液100mLあたり160mgと濃度が高いため、少量であっても摂取量が増えやすいお茶です。(※7)
国民生活センターは、ほうじ茶や玄米茶にカフェインが含まれるという認識が低いという調査結果にも触れています。(※8)夕方以降にどのお茶を選ぶかという判断がしやすくなるため、次の表で種類ごとの濃度を押さえておいてください。
※7
※8
カフェインレスの主な飲み物

カフェインレスと表示された飲み物には、コーヒーのほかにも紅茶や緑茶といった選択肢が広くそろっています。普段の飲み慣れた味わいを保ったまま摂取量を抑えられるため、置き換えの候補にしやすいところが持ち味です。
どれもカフェインを含む原料からつくられるため残っている量には幅があり、表示の数値の見比べが役立ちます。ここでは、カフェインレスの代表的な3種類について、それぞれの特徴と選び方のこつを順に見ていきましょう。
カフェインレスコーヒー
カフェインレスコーヒーは、コーヒー豆にもともと含まれているカフェインを取り除いてつくられる製品です。豆・粉・インスタント・ドリップバッグと形態がそろっているため、いつもの飲み方を変えずに置き換えられます。
お湯の温度や抽出する時間を調整すれば、普段飲んでいるコーヒーと同じように好みの濃さを出せるところも利点です。カフェインを取り除いた分だけ風味が変わる製品もあるため、まずは少量から試すと好みに合わせやすくなります。
どの程度まで取り除いたかは製品によって幅があるため、購入前にパッケージの記載を確かめてから選んでください。
カフェインレス紅茶

カフェインレス紅茶は、茶葉にもともと含まれているカフェインを取り除く処理を経てから仕上げられています。ミルクを加えても香りが立ちやすいため、夜の静かな時間にゆっくりひと息つきたい場面にも向いた1杯です。
国民生活センターの調査では、紅茶飲料はカフェイン含有量の表示がない銘柄が目立つという結果も示されています。(※9)ティーバッグとリーフのどちらもそろっているため、その日の気分や飲む量に合わせて自由に選び分けられます。
香りを楽しみたい日はストレート、ゆっくり過ごしたい夜はミルクティーと、淹れ方を変えて楽しんでみてください。
※9
カフェインレス緑茶
カフェインレス緑茶は、茶葉からカフェインを減らした緑茶で、ティーバッグやペットボトルで手に入ります。夕食後にお茶を飲む習慣があるのなら、まずは毎日の1杯をそのまま置き換える候補として検討してみてください。
食事と合わせても味が重くならないため、和食を中心にした毎日の食卓でも違和感なく取り入れやすくなります。湯呑みで飲むだけでなく、冷やして食事中に出すなど、家族の分までまとめて用意しておく使い方も可能です。
カフェインを減らした緑茶を普段から常備しておくと、夕食時や夜の時間帯に選べる飲み物の幅が広がります。
ノンカフェインの主な飲み物

ノンカフェインの飲み物は原料の段階からカフェインを含まないため、夜でも時間帯を気にせず手に取れます。小さな子どもと一緒に飲む場面や、就寝前の水分補給にも向いているため、家族全員でそろえやすいところが利点です。
種類によって香りや風味が異なるため、飲み比べながら数種類を常備すると、その日の気分で選びやすくなります。ここでは、家庭で取り入れやすい代表的なノンカフェインの飲み物を、3つの種類に分けて見ていきましょう。
麦茶
麦茶は大麦を原料とする飲み物で、カフェインを含まない飲み物として農林水産省の広報誌でも紹介されています。(※10)香ばしい風味があって飲み飽きにくいため、水やほかのお茶の代わりとして日常的に使いやすいところも利点です。
食事どきだけでなく、入浴後や就寝前の水分補給にも向いており、季節を問わず1年を通して使いやすくなります。香りづけの強い飲み物ではないため、食事の味を邪魔せずに合わせやすいところも使いやすさにつながります。
家族で同じ飲み物を用意したい場面でも選びやすく、やかんや水出しでまとめてつくり置きできる手軽さも魅力です。
※10
ルイボスティー

ルイボスティーも、原料にもともとカフェインを含まないため、ノンカフェインの飲み物として知られています。鮮やかな赤みを帯びた色と独特の香りがあり、渋みも穏やかなので、温めても冷やしてもおいしく飲み進められます。
ティーバッグを使えば家庭でも手軽に淹れられるため、夜にゆっくり過ごす時間の1杯にも向いた選択肢です。ポットに湯を注いで数分ほど置くだけで色と香りが出るため、特別な道具をそろえなくても家庭で用意できます。
妊娠中や授乳中に毎日の習慣として飲むのであれば、1日の量を決めたうえでかかりつけ医に相談してください。
ハーブティーなど
ハーブティーは使われる原料によって特徴が大きく分かれ、カフェインを含まないものも数多くそろっています。ただしカフェインを含まないという理由だけで、どの原料であっても体への影響がないとまでは言い切れません。
厚生労働省の情報サイトでは、妊娠中の摂取に注意が必要なハーブを挙げ、利用する前に医療機関へ相談するよう促しています。(※11)カモミールやレモングラスなど原料の種類は幅広くそろっており、香りや味わいの好みに応じて選び分けられます。
体質や服薬の有無によって向き不向きが分かれるため、手に取る前に原材料の確認をする習慣をつけてください。
※11
カフェインレスの飲み物を選ぶメリット

カフェインレスの飲み物には、期待できることと、飲み物を替えただけでは変わらないことの両方があります。カフェインの摂取量を抑えやすい一方で、飲み物を替えただけで体調がすべて整っていくという話ではありません。
生活全体のなかで飲み物を調整するための、あくまで手段の1つとして位置づけておくと、無理なく続けやすくなります。ここでは、量と時間帯という2つの視点から、カフェインレスの飲み物に期待できる内容を順に見ていきましょう。
カフェインの摂取量を抑えやすい
カフェインを含む飲み物をカフェインレスに置き換えると、味わいを保ったまま1日あたりの総量を抑えられます。日本ではカフェインの1日あたりの許容量が設定されておらず、自分の体調を見ながら量を決めていく必要があります。(※12)
1日のなかで飲む回数が重なるほど、置き換えによって減らせるカフェインの総量も大きくなっていく計算です。1日に同じ杯数を飲んでいても、中身を替えるだけで摂取量は変わるため、我慢を重ねずに調整していけます。
あらかじめ1日の杯数を決めておき、それを超えそうな分をカフェインレスに替えると管理しやすくなります。
※12
午後や夜にも取り入れやすい
カフェインレスの飲み物なら、午後や夜であってもいつものコーヒーや紅茶の味わいを楽しみやすい選択肢です。カフェインを過剰に摂ったときの影響としては、主にこれまでにめまいや心拍数の増加などが報告されています。(※13)
気になる方は、飲む時間帯や1日に飲む量を調整しながら、自分にとって無理のない範囲で取り入れてください。1日のなかの時間帯ごとに、次のような目安も参考にしながら、どの飲み物を選ぶのかを決めておきましょう。
朝から昼:コーヒーや紅茶をそのまま楽しみ、杯数だけ数えておく
午後:カフェインレスを1杯挟み、夕方までの総量を抑える
夕方以降:味わいを残したカフェインレスに切り替える
夜:温かいノンカフェインでゆっくり過ごす
区切りを決めておけば飲むたびに迷わずに済み、夕方からはカフェインレスという習慣が定着しやすくなります。
※13
カフェインレスの飲み物を選ぶポイント

カフェインレスの飲み物は種類がそろっているため、売り場でどれを選べばよいか迷ってしまう場面も出てきます。すべての飲み物を一度に替える必要はなく、まずは夜に飲んでいる1杯から置き換えていく進め方でも十分です。
日頃飲んでいる飲み物のなかから1つを決め、カフェインレスに替えたうえで数日から1週間ほど様子を見てください。ここでは、1つずつ試すときに確かめておきたい内容を、商品表示の見方を中心にして順に見ていきましょう。
カフェイン量や商品表示を確認する
飲料へのカフェイン量の表示は法律で義務づけられておらず、事業者がそれぞれ任意で行う扱いとなっています。国民生活センターの調査では、商品本体に表示がない銘柄でも、販売者のWebサイトには含有量が記載されている例が報告されています。(※14)
原材料名:コーヒー豆や茶葉など、カフェインを含む原料の有無を見る
カフェイン量の数値:100mLあたりか1本あたりかを取り違えない
飲み切る量との関係:1本すべて飲んだときの総量で考える
除去の程度:どれだけ取り除いたかの記載があるかを探す
表示がないとき:販売者のWebサイトで含有量を確認する
売り場での飲み物の選び方を安定させるためにも、購入する前に数値まで確かめる習慣をつけておいてください。
※14
カフェインレスの飲み物を飲むときの注意点

カフェインレスやノンカフェインの飲み物に置き換えた後でも、気を付けておきたい内容はいくつか残ります。ノンカフェインに替えたとしても、飲み過ぎれば水分の摂り過ぎにつながるため、量そのものへの配慮は必要です。
カフェインを含む医薬品を服用しているのなら、飲み合わせについて薬剤師へ確認しておくと迷いが減ります。(※15)
残っているカフェイン:ゼロではないため、敏感な方は含有量の数値まで確かめる
妊娠中や授乳中:ハーブを含む原料は医師に相談してから続ける
飲む量:ノンカフェインでも一度に大量に飲まず、1日の量を決めておく
体調の変化:めまいや動悸を感じたときは量を減らすか種類を替える
体に合わないと感じたときは無理に続けず、量を減らすか別の種類へ早めに替えるという判断もときには必要です。体調を基準にした選び直しを重ねていくと、自分の生活に無理のない飲み方を長い目で見て続けやすくなります。
※15
カフェインレスとノンカフェインを使い分けて飲み物を選ぼう

カフェインレスとノンカフェインは、どちらか一方に絞り込むものではなく、場面ごとに使い分ける飲み物です。日中は味わいを残したカフェインレス、夜は原料からカフェインを含まないノンカフェインという分け方が続けやすくなります。
カフェインを含む飲み物をやめる必要はなく、飲む時間帯で分けると1日のカフェイン量を調整しやすくなります。無理に量を減らそうとするよりも、置き換えられるところから1つずつ替えていく進め方のほうが現実的です。
毎日の置き換えを続けていくうちに、自分に適した量や飲みたい時間帯も、少しずつつかめるようになります。まずは今日の夕方に飲む1杯をカフェインレスに替えるところから、無理のない範囲で少しずつ始めてみてください。
