
寝る前に栄養ドリンクを飲んでも大丈夫?疲労回復を考えた飲むタイミングや注意点を解説
寝る前に栄養ドリンクを飲んでも大丈夫?飲むタイミングや選び方の注意点を解説
仕事を終える頃には疲れ切って、寝る前に栄養ドリンクを飲めば、翌朝は少し楽になるかもしれないと考える方も少なくありません。
ただし、栄養ドリンクは商品によって含まれる成分や分類が異なるため、寝る前ならどれでもよいとは限りません。
特にカフェインや糖分の量、飲むタイミングには注意が必要です。この記事では、寝る前に栄養ドリンクを飲む際のポイントから食事や睡眠との関係、選び方まで解説します。
疲れを感じたときの適切な取り入れ方を確認し、毎日の休息に役立てましょう。
寝る前に栄養ドリンクを飲んでも大丈夫?

栄養ドリンクは商品によって含まれる成分や量が異なり、夜の摂取を前提として作られているとは限りません。
特にカフェインなど、睡眠に影響する可能性がある成分には注意が必要です。
就寝時間や体調も踏まえながら、どのような点を確認して選べばよいのかを見ていきましょう。
ここからは、寝る前に栄養ドリンクを取り入れる際に確認したいポイントを整理します。
睡眠が疲労回復の基本になる理由
一日の疲れを感じたときは、栄養ドリンクなどで補おうと考えがちですが、疲労回復の土台となるのは十分な睡眠です(※1)。
睡眠には、レム睡眠とノンレム睡眠があり、それぞれ異なる役割を担いながら一晩で繰り返されます。
こうした睡眠のサイクルを含め、夜間には自律神経やホルモンなどさまざまな生体機能が働いています(※1)。
睡眠不足が続くと日中の眠気や意欲低下、記憶力の低下などにつながるほか、自律神経やホルモン分泌にも影響します。
休日に長く眠ることで一時的に眠気が軽くなる場合でも、睡眠不足による影響をすべて解消できるわけではありません(※2)。
そのため、疲れを感じたときは飲料だけで対処しようとせず、まず睡眠時間を確保し、規則正しい生活を心がけることが大切です。
寝る前に栄養ドリンクを飲む場合の考え方

栄養ドリンクには、ビタミン類やアミノ酸など、商品ごとにさまざまな成分が含まれています。そのため、疲れを感じたときに栄養補給の一つとして利用することは考えられます。
ただし、栄養ドリンクを飲めば睡眠中の疲労回復が高まると一律に考えることはできません。
商品の成分や表示を確認し、自分が求めている目的に合うものを選びましょう。
寝る前に栄養ドリンクを取り入れる場合は成分によるメリットだけでなく、睡眠を妨げる要素がないかも確認することがポイントです。
寝る前に飲む場合は用法・用量を守る
栄養ドリンクには、食品として販売されているものだけでなく、医薬品や医薬部外品に分類されるものもあります。
種類によって、表示されている摂取方法や注意事項が異なるため、自己判断は避けましょう。
医薬品の場合は、添付文書などに記載された用法と用量を守ることが基本です(※3)。
栄養ドリンクの種類と違い

栄養ドリンクは、見た目が似ていても医薬品や指定医薬部外品、清涼飲料水などに分類されます。
分類によって表示できる効能や効果、成分の扱いが異なるため、価格やパッケージの印象だけでは違いを判断しにくいでしょう。
エナジードリンクなどの清涼飲料水は食品に分類され、医薬品や指定医薬部外品とは位置づけが異なります。
ここからは、それぞれの特徴や確認したい表示について解説します。
医薬品の栄養ドリンク
医薬品に分類される栄養ドリンクは、疲労時の栄養補給や滋養強壮など、承認された効能や効果が表示されている点が特徴です(※4)。
一般用医薬品は、処方箋なしで薬局などから購入できる医薬品に該当し、商品ごとに配合成分や使用上の注意が定められています。
ほかに薬を服用している場合や、妊娠中などで使用に不安がある場合は、自己判断せず医師や薬剤師に相談するとよいでしょう。
指定医薬部外品の栄養ドリンク

指定医薬部外品の栄養ドリンクは、医薬品から移行した製品などのうち、厚生労働大臣が指定した医薬部外品に該当します。
医薬品とは分類が異なりますが、一定の成分を配合し、承認された範囲で効能と効果を表示できる点が特徴です(※5)。
商品によって配合成分や効能、効果は異なります。そのため、指定医薬部外品だから夜に飲んでも問題ない、という判断はできません。
寝る前に選ぶ場合も、商品ごとの使用上の注意を確認してください。
特にカフェインなど、睡眠への影響が気になる成分については、表示を確認してから取り入れるようにしましょう。
エナジードリンク(清涼飲料水)との違い
エナジードリンクは、基本的に食品に分類される清涼飲料水です。医薬品や指定医薬部外品の栄養ドリンクとは位置づけが異なります(※6)。
商品によってカフェインや糖類などの配合量も異なるため、パッケージの栄養成分表示や原材料名を確認することが大切です。
寝る前に選ぶ際は、分類に加えてカフェインなどの成分と摂取量を確認しましょう。
寝る前に栄養ドリンクを飲む際の注意点

寝る前の栄養ドリンクは、疲れているからといって成分や量を確認せずに選ぶのではなく、睡眠への影響も考えることが大切です。
商品によってカフェインなどの成分量が異なるほか、飲料や食品、医薬品から同じ成分を摂取している可能性もあります。
特に夜は、摂取する時間帯や一日の総量まで意識したいところです。ここからは、寝る前に栄養ドリンクを飲む際の注意点を解説します。
カフェインが睡眠を妨げる可能性がある
栄養ドリンクを寝る前に飲む場合は、カフェインの有無を確認しましょう。
カフェインには覚醒作用があり、眠気を感じにくくする働きがあります。
そのため、就寝前に摂取すると寝つきが悪くなったり、睡眠が浅くなったりする可能性があります(※7)。
カフェインは栄養ドリンクだけでなく、コーヒーや紅茶、エナジードリンクなどにも含まれます。
寝る前の1本だけで判断せず、一日に摂取した飲料全体のカフェイン量にも目を向けてください。
アルコールを含む製品に注意する

寝る前に飲むものを選ぶときは、アルコールの有無も確認しましょう。アルコールは一時的に寝つきをよくすることがありますが、眠りの質を低下させます(※2)。
栄養ドリンクを選ぶ際も、商品名や疲労回復といった表示だけで判断せず、原材料名や成分表示を確認しましょう。
アルコールを含む製品を就寝前の習慣にすると、せっかく休む時間を確保しても睡眠の質に影響する可能性があります。特に、眠りをよくする目的でアルコールを利用することは避けましょう。
薬を飲んでいるときは飲み合わせに注意する
栄養ドリンクを寝る前に取り入れる場合、普段から薬を服用している方は、成分の組み合わせにも目を向けましょう。
医薬品と食品・健康食品などの組み合わせによっては、薬の作用が強くなったり、反対に十分な効果が得られなくなったりする場合があります(※8)。
寝る前に飲む場合は、薬の名前だけでなく、栄養ドリンクの商品名や成分表示も伝えて確認することがポイントです。
お薬手帳を活用し、現在使用している薬がある場合や、持病などで体調に不安がある場合は医師や薬剤師に相談してから取り入れるとよいでしょう。
栄養ドリンクを飲むタイミング

栄養ドリンクを飲むタイミングは、商品に含まれる成分や利用する目的によって考える必要があります。
仕事前や疲れを感じたときなど、生活のなかで取り入れやすい時間帯がある一方、寝る前は成分によって睡眠に影響する可能性もあります。
細かな時間だけにとらわれず、商品の表示や用法、用量を確認しながら自分の生活リズムに合う取り入れ方を考えてみましょう。
朝に疲れが残っているとき
朝起きても疲れが取れていない場合は、前日の疲労だけでなく、睡眠時間や睡眠の質にも目を向けてください。
睡眠時間が足りていても、睡眠休養感が低い場合には、生活習慣や睡眠環境などが関係している可能性があります(※2)。
そのため、朝の疲れを感じたからといってすぐに栄養ドリンクで補おうとするのではなく、まず前日の睡眠を振り返ってみましょう。
就寝時間が遅くなっていなかったか、夜中に何度も目が覚めていなかったかなどを確認すると、自分の睡眠状態を見直すきっかけになるでしょう。
体への負担を考える場合は食後
栄養ドリンクを飲む時間は、商品ごとに定められた用法や用量を優先することが基本です。
医薬品には、食べ物が胃壁を保護し、胃への刺激を和らげるために食後の服用が指示されるものがあります。ただし、すべての栄養ドリンクに当てはまるわけではありません(※9)。
医薬品の場合、製品によって服用するタイミングが指定されているため、自己判断で変更しないようにしましょう(※3)。
食後に飲む場合でも、就寝直前にならないよう生活リズムとの兼ね合いを考えることが大切です。
夜の休息を優先するなら、飲む時間だけでなく、カフェインの有無なども確認しておくとよいでしょう。
カフェイン入りの栄養ドリンクは日中に飲む
カフェイン入りの栄養ドリンクを利用する場合は、睡眠への影響を考えて、夜遅い時間を避けることが大切です。
カフェインは睡眠の質に影響する可能性がある成分です(※10)。
カフェイン入りの栄養ドリンクを利用する場合は、日中に取り入れるなど時間帯を考えましょう。
ただし、カフェインの影響には個人差があるため、一律には決められません。
午後にコーヒーや紅茶、エナジードリンクなどを飲んでいる場合は、それらに含まれるカフェインもあわせて考えましょう。
寝る前に飲む栄養ドリンクの選び方

寝る前に栄養ドリンクを取り入れるなら、配合されている成分の種類や量の多さだけで判断しないことが大切です。
商品によってカフェインや糖質、カロリー、含まれる成分は異なり、夜の摂取に適しているかどうかも一律ではありません。
ここからは、寝る前に選ぶ際に確認したい成分や表示に注目しながら、自分の目的や体調に合う商品を選ぶためのポイントを見ていきましょう。
ノンカフェインの製品を選ぶ
寝る前に栄養ドリンクを飲むなら、まずカフェインを含まないノンカフェインの製品を選ぶ方法があります。
カフェインへの注意は必要ですが、栄養ドリンクはカフェインが入っているとは限らず、製品によって配合量は異なります(※7)。
そのため、パッケージの表示だけでなく、原材料名や栄養成分表示も確認しましょう。
商品によっては、カフェイン以外の成分や糖質、カロリーなども異なります。
寝る前に飲む目的なら、成分が多い商品を選ぶよりも睡眠への影響を考えながら、自分に必要なものを無理なく取り入れられるかという視点が大切です。
ビタミンB群など配合されている栄養素を確認する
寝る前に飲む栄養ドリンクを選ぶときは、ビタミンB群などの成分にも注目してみましょう。
ビタミンB1・B2・ナイアシンはエネルギー代謝を助け、ビタミンB6はたんぱく質の代謝を助ける働きがあります(※11)。
特にビタミンB1は、炭水化物からエネルギーを生み出す過程に関わる栄養素です。ただし、ビタミンB群が多く含まれているからといって、疲労が強いほど多量に摂ればよいわけではありません(※11)。
栄養ドリンクは商品によって配合されている成分や量が異なるため、まずは表示を確認し、自分が補いたい栄養素が含まれているかを確かめましょう。
テアニンやGABAなどの成分表示を確認する
寝る前の栄養ドリンクを選ぶ際は、テアニンやGABAなどの成分名だけでなく、商品の分類や表示内容を確認しましょう。
機能性表示食品は、届け出た内容の範囲で機能性を表示しています。表示内容は商品ごとに異なるため、パッケージの届出表示や摂取上の注意を確認してください(※12)。
睡眠に関する機能をうたう食品は医薬品ではないため、睡眠の悩みが続いている場合は、食品だけで解決しようとしないことも大切です。
表示を確認したうえで、必要に応じて取り入れましょう。
栄養ドリンクと食事による栄養補給の違い

栄養ドリンクは、特定のビタミンやアミノ酸などを手軽に補える一方、食事から得られる栄養をすべて置き換えられるものではありません。
主食からはエネルギー源となる炭水化物、主菜からはたんぱく質、副菜からはビタミン、食物繊維などを補えます(※13)。
忙しい日には食事を簡単に済ませたくなりますが、栄養ドリンクだけで不足分を埋めようとすると、食品から摂れるさまざまな栄養素が不足する可能性があります。
そのため、まずは無理のない範囲で食事を整え、栄養ドリンクは食事だけでは補いにくい部分を支えるものとして考えてください。
栄養ドリンクを飲んでも疲れが取れないときの対処法

栄養ドリンクを飲んでも疲労感が続く場合は、さらに別の商品を試す前に、睡眠や食事など普段の生活を振り返ってみましょう。
疲れを感じる背景には、睡眠時間の不足だけでなく、睡眠の質や生活習慣など複数の要因が関係していることがあります(※2)。
まずは十分な睡眠時間を確保し、忙しいときほど食事や休息を後回しにしないことが大切です。
栄養ドリンクはあくまで栄養補給の一つとして考え、疲労感が続くからといって摂取量を増やすことは避けましょう。
疲労回復に向けて寝る前に取り入れたい習慣

疲労を翌日に持ち越しにくくするには、寝る前の過ごし方を見直すことも大切です。
夕方以降のカフェインを控えたり、寝酒を避けたりすることも睡眠の質を保つうえで重要です(※10)。
就寝直前の食事を控えるなど、夜の食べ方を見直すことも意識してみましょう。
疲れを感じたときに栄養ドリンクだけに頼るのではなく、毎晩しっかり眠るための時間を確保することが回復の土台になるでしょう。
就寝前は仕事や家事を早めに切り上げ、ゆったり過ごす時間も設けてください(※2)。
睡眠と疲労に向き合いながら無理なく続けられる方法を取り入れよう

疲労対策では、栄養ドリンクだけに頼るのではなく、睡眠や休息を含めた毎日の生活を整えることが大切です。
栄養ドリンクは、商品に含まれる成分や目的を確認したうえで、必要に応じて取り入れるとよいでしょう。
一方で、毎日の健康管理では十分な睡眠やバランスのよい食事、リラックスできる時間などを無理なく確保することが基本になります。
睡眠を見直す第一歩として、まずは日常のなかでできることから始めてみましょう。
参考文献
- e-ヘルスネット「眠りのメカニズム」
- 厚生労働省「健康づくりのための睡眠ガイド2023」
- 医薬品医療機器総合機構「寝る前に栄養ドリンクを飲んでも大丈夫の参考資料」
- 厚生労働省「・一般用医薬品から医薬部外品に移行する品目の範囲について(◆平成16年07月16日薬食発第716006号)」
- 消費者庁「食品に含まれるカフェインの過剰摂取について」
- 食品安全委員会「寝る前に栄養ドリンクを飲んでも大丈夫の参考資料」
- 厚生労働省「�����̓��W�@���Ȃ��͑��v�H �ԈႢ�₷���A������₷���@��Ƃ̕t�������� �b�����J����」
- 第9章 てんかんの服薬指導~服薬アドヒアランスの向上を目的として
- e-ヘルスネット「快眠と生活習慣」
- e-ヘルスネット「健康日本21アクション支援システム Webサイト」
- 消費者庁「保健機能食品について」
- 農林水産省「「食事バランスガイド」の適量と料理区分:農林水産省」
- 医薬品医療機器総合機構「一般用医薬品・要指導医薬品 添付文書等情報検索」
- 厚生労働省「寝る前に栄養ドリンクを飲んでも大丈夫の参考資料」
- 厚生労働省「いわゆる「健康食品」のホームページ」
- 厚生労働省「健康づくりのための睡眠ガイド2023(案)」
