
GABAを含む食品とは?効果や副作用、質のよい睡眠 快眠やストレス緩和についても解説
「なんとなく気持ちが落ち着かない」「眠りが浅い気がする」と感じる場面はありませんか。日常のストレスや生活リズムの乱れが気になる方のあいだで、近年、注目されている成分の一つがGABAです。
GABAは、野菜や発酵食品などにも含まれる身近な成分です。また、ストレスや睡眠、血圧などとの関係について研究が行われています。ただし、研究結果は対象者、摂取量、摂取期間、使用した食品などによって異なり、GABAを含むすべての食品に同じ働きがあるとは限りません。
本記事では、GABAの基礎知識、含まれる食品、研究情報を確認する際のポイント、摂取時の注意点について解説します。なお、本記事は特定の食品による健康効果を保証するものではありません。機能性表示食品などを利用する場合は、商品ごとの表示内容や1日摂取目安量を確認してください。
GABAとは

GABAとは、正式名称をγ-アミノ酪酸というアミノ酸の一種です。名称の頭文字を取ってGABAと表記され、体内にも存在しています私たちの体内にも存在しています。
体内のGABAは、主に中枢神経系において神経伝達に関係する物質として知られています。一方で、食品から摂取したGABAが、体内に存在するGABAと同じように脳内で直接作用するかについては、明確になっていない点があります。
食品では、トマト、メロン、発芽玄米、味噌などにGABAが含まれることがあります。ただし、含有量は品種、原料、製造方法、発酵条件、保存状態などによって異なります。
GABAを機能性関与成分とする機能性表示食品も届け出られています。機能性の内容や1日摂取目安量は商品ごとに異なるため、実際の商品表示や届出情報を確認することが大切です。(※1)
GABAの効果

GABAについては、ストレス、睡眠、血圧などとの関係を調べる研究が行われています。ただし、研究で用いられたGABAの量や試験食品、対象者などはそれぞれ異なります。
研究結果を一般的な食品にそのまま当てはめることはできないため、内容を確認する際は、対象者、摂取量、摂取期間、評価方法などもあわせて併せて確認しましょう。
ストレスの軽減
健康な成人などを対象とした一部の研究では、GABAを含む特定の試験食品を一定期間摂取した場合について、主観的なストレス指標などが調べられています。
ただし、報告されている結果は、試験で使用された食品や摂取条件に基づくものです。GABAを含む野菜や発酵食品を食べれば、同じ結果が得られることを示すものではありません。
また、ストレスの感じ方は、睡眠時間、仕事や生活の環境、運動習慣など、さまざまな要因の影響を受けます。食生活だけに頼らず、自分に合った休息方法や生活習慣を整えることも大切です。(※2)
良質な睡眠

GABAと睡眠との関係についても、健康な成人などを対象とした研究が行われています。研究では、入眠までの時間、睡眠中の脳波、起床時の主観的な感覚など、さまざまな項目が評価されています。
一部の研究では特定の指標に変化が報告されていますが、結果は研究条件によって異なります。また、すべての人に同じ変化が生じることを示すものではありません。
眠りにくさや夜間の目覚めなどには、就寝時刻、光や音、カフェインやアルコールの摂取、運動、病気なども関係します。睡眠に関する不調が長く続く場合は、食品だけで対処しようとせず、医療機関に相談しましょう。(※3)
血圧の安定
GABAを含む特定の食品については、血圧が高めの健常者を対象とした研究や、機能性表示食品の届出事例があります。
ただし、研究結果や届出表示は、使用された食品、GABAの含有量、摂取期間、対象者などの条件に基づいています。GABAを含む食品全般に、血圧を下げたり安定させたりする働きがあることを示すものではありません。
高血圧の診断を受けている方や、血圧を下げる薬を服用している方は、自己判断でサプリメントや機能性表示食品を追加せず、医師や薬剤師に相談してください。(※4)
GABAを多く含む食品

GABAは、野菜、果物、発酵食品などに含まれることがあります。ただし、同じ種類の食品でも、品種、産地、熟度、製造方法、発酵条件などによって含有量は変わります。
そのため、分析資料がない食品について「多く含む」「この量を食べれば一定量を摂取できる」と一律に判断することはできません
野菜や果物
トマト・かぼちゃ・じゃがいも・白菜などの野菜類には、GABAが含まれることがあります。
果物では、メロン・ぶどう・みかんなどからGABAが検出された例があります。ただし、含有量は品種や熟度などによって異なるため、特定の食品だけで必要な量を摂取できるとは限りません。
GABAの摂取だけを目的に食品を選ぶのではなく、さまざまな野菜や果物を組み合わせ、食事全体のバランスを整えることが大切です。(※5)
野菜の加工品
トマトジュース・野菜ジュース・野菜ペーストなどの加工品にも、原料や製造方法によってGABAが含まれることがあります。
加工によって含有量が変化する場合がありますが、必ず濃縮されるとは限りません。商品ごとのGABA含有量を確認したい場合は、パッケージの表示やメーカーが公表しているする分析情報を確認してください。
朝食や間食に野菜ジュースなどを取り入れる場合は、食事全体とのバランスを考えましょう。塩分や糖類が気になる方は、栄養成分表示を確認して選ぶことが大切です。
漬物
キムチ・ぬか漬けなどの発酵食品には、製造や発酵の過程によってGABAが含まれることがあります。
ただし、発酵食品であれば必ずGABAを多く含むわけではなく、含有量は使用する微生物、原料、発酵期間などによって異なります。
漬物は塩分を多く含む商品もあるため、食べる量や食事全体の塩分量にも注意しましょう。(※6)
発芽玄米

発芽玄米にもGABAが含まれています。玄米を発芽させる条件によって、発芽前より、GABAの含有量が増える場合があります。
ただし、増加の程度は商品や製造条件によって異なります。「白米の何倍」といった数値を確認する場合は、その商品に関する分析資料や栄養成分情報を確認してください。
発芽玄米には食物繊維やビタミン類なども含まれますが、栄養成分の量は商品によって異なります。主食として取り入れる場合は、食べやすさや食事全体のバランスを考えて選びましょう。
味噌などの調味料
味噌や醤油などの発酵調味料にも、原料や発酵条件によってGABAが含まれることがあります。
味噌汁、煮物、和え物などに利用できますが、GABAを摂ることだけを目的に使用量を増やすと、塩分の摂りすぎにつながる可能性があります。
塩分が気になる方は、使用量を調整したり、減塩タイプの商品を選んだりしながら、食事全体のバランスを整えましょう。
お茶やお菓子にも
近年は、GABAを配合した飲料や菓子類も販売されています。なかには、GABAを機能性関与成分として届け出た機能性表示食品もあります。
機能性表示食品で表示できる内容は、商品ごとの届出に基づくものです。同じGABA配合商品であっても、表示されている機能、GABAの量、1日摂取目安量は異なります。
商品を選ぶ際は、「GABA配合」という表示だけで判断せず、機能性表示の内容、1日摂取目安量、摂取上の注意を確認してください。
GABAの効果的な摂取方法

GABAを含む食品について、すべての人や食品に共通する最適な摂取時刻や摂取量が確立されているわけではありません。
一般的な食品は、特定の成分だけに注目するのではなく、食事全体のバランスのなかで取り入れましょう。機能性表示食品やサプリメントは、商品に記載された摂取方法を守ることが基本です。
タイミングを考えて摂取
GABAについて「夕食後から就寝前がよい」など、すべての食品に共通する摂取時刻を示すことはできません。
研究では特定の時間帯に試験食品を摂取している場合がありますが、その条件が一般的な食品にも最適であるとは限りません。
機能性表示食品やサプリメントを利用する場合は、商品に表示された摂取方法に従ってください。摂取時刻の指定がない場合は、無理なく続けられる時間帯を選びましょう。
1日摂取目安量

GABAの1日摂取目安量は、機能性表示食品やサプリメントの商品ごとに異なります。
一部の商品で1日100mg前後が設定されている場合もありますが、この量がGABAを含むすべての食品や、すべての目的に共通する基準というわけではありません。
また、野菜や果物に含まれるGABAの量は、品種、大きさ、熟度、保存状態などによって変動します。分析資料がない場合、「トマト1個で何mg」と一律に換算することは避けましょう。
多く摂取すれば、より大きな変化が得られるとは限りません。機能性表示食品などを利用する場合は、商品ごとの1日摂取目安量を守ってください。
GABAの副作用

GABAは、野菜や発酵食品などにも含まれる成分です。ただし、通常の食事から摂取する場合と、成分を濃縮したサプリメントなどから摂取する場合では、摂取量が大幅に 大きく異なることがあります。
「重大な副作用の報告が少ない」という理由だけで、誰にとっても安全であると判断することはできません。体質、摂取量、併用している薬、持病などによって、体調に影響が現れる可能性があります。
サプリメントや機能性表示食品を利用して体調に異変を感じた場合は、摂取を中止し、必要に応じて医師や薬剤師に相談してください。
血圧を下げる薬などを服用している方、妊娠中・授乳中の方、治療中の病気がある方は、利用前に医師や薬剤師などの専門家に相談しましょう。(※7)
GABAと質のよい睡眠 快眠やストレスの関係

GABAと睡眠やストレスとの関係については、さまざまな研究情報や機能性表示食品の届出情報があります。ただし、研究結果を正しく理解するためには、見出しや結論だけでなく、研究条件を確認する必要があります。
なお、以下は特定の対象者・摂取量・試験食品などを用いた研究報告を紹介するものであり、GABAを含む食品全般に同様の効果があることを示すものではありません。
ストレス緩和によるリラックス効果を引き出す
体内に存在するGABAは、神経の興奮を抑える方向に働く神経伝達物質として知られています。一方で、食品から摂取したGABAが体内のGABAと同じように作用し、リラックスにつながるかについては、明確になっていない点があります。
健康な成人などを対象とした一部の臨床試験では、GABAを含む特定の試験食品を一定期間摂取した場合に、ストレスに関する主観的な評価指標に変化が報告されています。ただし、結果は試験食品、摂取量、摂取期間、対象者などの条件によって異なります。
ストレスの感じ方には、睡眠、運動、仕事や生活の環境など、さまざまな要因が関係します。GABAを含む食品だけに頼るのではなく、休息や生活習慣を含めて自分に合った方法を考えることが大切です。
睡眠の質の向上が期待される
GABAと睡眠の質との関係については、機能性表示食品の届出資料や研究報告があります。研究では、眠りの深さや起床時の主観的な休養感などが評価されています。
一部の研究では、GABAを含む特定の試験食品を継続して摂取した場合に、起床時の疲労感や眠気などの主観的評価に変化があることが報告されています。ただし、すべての人やGABAを含む食品に同じ結果が生じることを示すものではありません。
機能性表示食品を利用する場合は、商品ごとに表示されている機能、対象者、1日摂取目安量、摂取上の注意を確認してください。睡眠に関する不調が長く続く場合は、食品だけで対処せず、医療機関に相談することも大切です。
深い睡眠との関連が報告されている
GABAと、脳波測定によって評価される深い睡眠との関係を調べた研究もあります。一部の研究では、特定の条件下でノンレム睡眠の時間や割合などに変化が報告されています。
ただし、研究結果は、対象者、摂取量、摂取期間、試験食品、測定方法などによって異なります。また、一部の指標に変化がみられた場合でも、疲労回復などの別の健康効果が得られることを直接示すものではありません。
GABAを含む食品を摂取すれば深い睡眠が得られるとは限りません。睡眠を整えるためには、就寝時刻、光や音、運動、カフェインやアルコールの摂取など、生活習慣全体を見直すことが大切です。(※8)
食品以外でGABAを摂取する方法

GABAは一般的な食品から摂取するほか、機能性表示食品やサプリメントから摂取する方法もあります。なお、機能性表示食品やサプリメントも、法令上は食品に分類されます。
機能性表示食品は、事業者の責任において、安全性と機能性に関する科学的根拠などを販売前に消費者庁へ届け出た食品です。ただし、消費者庁が商品の安全性や機能性を個別に審査し、許可したものではありません。
GABAを機能性関与成分とする届出商品もありますが、表示される機能や対象者、GABAの含有量、1日摂取目安量は商品ごとに異なります。商品を選ぶ際は、パッケージの届出表示や摂取上の注意を確認しましょう。
サプリメントは、商品によって形状やGABAの含有量が異なります。複数の商品を併用すると同じ成分を重複して摂取する可能性があるため、原材料表示や1日摂取目安量を確認し、表示された量を守ることが大切です。
機能性表示食品やサプリメントは、病気の診断、治療、予防を目的としたものではありません。服薬中の方、妊娠中・授乳中の方、持病のある方は、利用前に医師や薬剤師へ相談してください。
GABAを多く含む食品の注意点

GABAを含む食品を続ける際には、いくつかの注意点にも目を向けたいところです。無理なく続けるための工夫を確認しましょう。
過剰摂取や塩分
GABAを含む発酵食品や漬物には、塩分が多く含まれるものもあります。GABAを摂ることだけを目的に味噌や漬物の摂取量を増やすと、塩分の摂りすぎにつながる可能性があります。商品ごとの栄養成分表示を確認し、食事全体の塩分量を考えましょう。
高血圧が気になる方は、減塩タイプの商品を選んだり、汁物の汁を残したりするなど、無理のない工夫を取り入れてください。
薬との飲み合わせ
GABAを含む機能性表示食品やサプリメントを利用する場合は、服用中の薬との併用にも注意が必要です。特に血圧を下げる薬などを服用している方は、自己判断で利用を始めず、医師や薬剤師に相談してください。
妊娠中や授乳中の方・持病がある方も、通院中の方も、商品を利用する前に専門家へ相談することが大切です。
体調に合うか確認するためであっても、商品に表示された量を超えて摂取することは避けましょう。
GABAを摂取して質のよい睡眠 快眠につなげよう

GABAは、味噌、発芽玄米、野菜、果物などにも含まれる身近なアミノ酸です。また、特定の対象者や摂取条件のもとで、ストレス、睡眠、血圧などとの関係を調べた研究が行われています。
ただし、GABAを含む食品を摂取することで、ストレスが緩和する、睡眠の質が向上する、血圧が安定すると一律に判断することはできません。研究結果は、使用された食品、GABAの含有量、摂取期間、対象者などによって異なります。
GABAは、味噌、漬物、発芽玄米、野菜、果物などに含まれることがあります。ただし、含有量は原料、品種、製造方法、発酵条件などによって異なるため、特定の食品だけで必要な量を補えるとは限りません。
機能性表示食品を利用する場合は、商品ごとに表示されている機能、対象者、1日摂取目安量、摂取上の注意を確認しましょう。機能性表示食品は、病気の診断、治療、予防を目的としたものではありません。
眠りが浅い、寝つきにくいといった状態が続く場合は、食品だけに頼らず、就寝時刻、運動、光や音、カフェインやアルコールの摂取など、生活習慣全体を見直すことが大切です。症状が長く続く場合や日常生活に影響がある場合は、医療機関に相談しましょう。
