
平均睡眠時間4時間は大丈夫?健康リスクとショートスリーパーの真実を解説
平均睡眠時間が4時間ほどで、「このまま続けて大丈夫かな」と不安に感じていませんか。短い睡眠が続くと、日中の眠気や集中力の低下などにつながります。
本記事では、4時間睡眠の位置づけや健康リスク、ショートスリーパーの考え方、睡眠を少しずつ増やす方法を解説します。無理なく休息を見直したい方は、ぜひ参考にしてください。
平均睡眠時間4時間は大丈夫か

平均睡眠時間が4時間の日が続く場合、多くの成人にとっては短い可能性があります。自分は平気と感じていても、まずは客観的な目安と比べて考えてみましょう。
成人に必要な7時間より3時間不足している
平均睡眠時間が4時間の場合、成人に必要とされる目安と比べて短い可能性があります。厚生労働省の「健康づくりのための睡眠ガイド2023」では、成人はおおよそ6〜8時間が適正な睡眠時間と考えられ、少なくとも6時間以上の確保がすすめられています。
また、7時間前後の睡眠時間の方が、生活習慣病やうつ病、死亡に至るリスクが低いと報告されています。(※1)
この目安で考えると、4時間睡眠は多くの成人にとって短い状態といえるでしょう。さらに、厚生労働省のリーフレットでは、数日にわたって睡眠不足が続いている状態を「睡眠負債」と呼ぶと説明されています。(※2)
1日だけなら乗り切れても、続く場合は睡眠不足が蓄積している状態かもしれません。まずは「4時間で足りているか」ではなく、日中の眠気や集中しづらさにも目を向けてみましょう。
4時間で足りる体質は人口の約1パーセントに限られる

短く寝ても平気な方がいると聞くと、自分も同じかもしれないと思う方もいるでしょう。ただし、4時間睡眠で本当に足りているかは、日中の過ごし方も含めて考えることが大切です。
厚生労働省のe-ヘルスネットでは、睡眠時間には個人差があり、ごく稀に3、4時間ほどの睡眠で間に合っている方もいると説明されています。
一方で、同じ資料では、不眠症は睡眠時間の短さだけでなく、日中に不調が出ることが問題だとも紹介されています。(※3)
そのため、4時間睡眠で過ごせているように感じても、自分を例外と決めつけないことが大切です。
日中に強い眠気やだるさ、集中しづらさがある場合は、睡眠時間を少しずつ見直してみましょう。
平均睡眠時間4時間が体に与える影響

平均睡眠時間が4時間の日が続くと、脳や身体に負担がかかりやすいです。少し眠いだけと見過ごさず、集中力や健康面の変化にも目を向けてみましょう。
注意力と記憶力が飲酒時と同程度まで落ちる
睡眠時間が短い状態が続くと、注意力や記憶力に影響が出ることがあります。厚生労働省のe-ヘルスネットでは、慢性的な睡眠不足は眠気や意欲低下、記憶力の低下などにつながると説明されています。(※1)
また、厚生労働省の資料では、起床後15時間以上では酒気帯び運転と同じ程度の作業能率になり、17時間を過ぎると飲酒運転と同じ作業能率まで低下することが示されています。(※2)4時間睡眠そのものが、すぐに飲酒時と同じ状態になるわけではありません。
しかし、短い睡眠が続くと、仕事や運転中の判断にも影響する可能性があります。集中しづらい状態が続くときは、早めに休息を見直してみましょう。
※1 https://kennet.mhlw.go.jp/information/information/heart/k-02-008.html※2 https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10901000-Kenkoukyoku-Soumuka/0000041506.pdf
高血圧や心疾患の発症リスクが上がる
平均睡眠時間4時間の生活が続くと、身体の健康面にも注意が必要です。
厚生労働省のe-ヘルスネットでは、睡眠不足が続くと、夜間に下がるはずの血圧が高止まりするなど、循環器系の機能にも変化が起こると説明されています。
さらに、慢性的な睡眠不足は、高血圧や狭心症、心筋梗塞、脳梗塞などに関わるリスクが高いとされています。(※1)
すぐに大きな不調が出ない場合でも、身体は負担を受けているかもしれません。まずは就寝時刻を少し早めるなど、睡眠時間を増やす工夫から始めてみましょう。
平均睡眠時間4時間が続くサイン

平均睡眠時間4時間の生活が続くと、日中の眠気や心身の不調としてあらわれることがあります。いつもの疲れと流さず、自分の変化を確認してみましょう。
会議中や電車で座ると数分で眠り込む
会議中や電車で座ったとたんに眠り込む場合は、睡眠不足のサインかもしれません。厚生労働省のe-ヘルスネットでは、慢性的な睡眠不足は眠気や意欲低下、記憶力の低下などにつながると説明されています。(※1)
また、睡眠問題を放置すると、日中の心身の調子にも支障をもたらすとされています。(※2)数分だけの居眠りでも、仕事中や移動中にくり返すなら注意が必要です。
日中の強い眠気が続くときは、睡眠時間を少しずつ増やす工夫を考えてみましょう。
※1 https://kennet.mhlw.go.jp/information/information/heart/k-02-008.html※2 https://kennet.mhlw.go.jp/information/information/keywords/sleep-disorder.html
気分の落ち込みや頭痛が数日続く
睡眠不足のサインは、眠気だけではありません。気分が沈みやすい、やる気が出にくい、頭痛が続くなど、心身の変化としてあらわれることもあります。
厚生労働省のe-ヘルスネットでは、うつ病では意欲低下や抑うつ気分などのこころの症状に加え、不眠、倦怠感、頭痛などの身体の症状が現れることがあると説明されています。(※3)数日続く不調を「寝れば何とかなる」と抱え込まないことも大切です。
気分や身体の変化が続く場合は、生活リズムを見直しつつ、気になるときは専門機関へ相談しましょう。
平均睡眠時間4時間から睡眠を増やす方法

平均睡眠時間が4時間ほどの日が続く場合は、いきなり大きく変えようとしなくても大丈夫です。まずは就寝を少し早める工夫や、日中の短い仮眠から始めてみましょう。
夜の予定を前倒しして就寝を30分早める
睡眠時間を増やすには、まず就寝時刻を30分早めることから始めてみましょう。
いきなり1時間以上早く寝ようとすると、生活の負担になりやすく、数日で元のリズムに戻ってしまうこともあります。
大切なのは、「早く寝よう」と気合いで決めることではなく、夜にやることを少し前へずらすことです。
夕食、入浴、翌日の準備、スマートフォンを見る時間などを今より少しだけ早めると、寝る前に慌ただしくなりにくくなります。
例えば、帰宅後すぐに明日の服や持ち物を準備しておく、夕食後の片付けを早めに済ませる、寝る前にやる家事を減らすなど、小さな工夫でも就寝前の余裕につながります。
夜の予定を詰め込みすぎないことで、自然と布団に入る時間も早めやすくなるでしょう。
最初から毎日完璧に続けようとせず、まずは週に数日だけでも問題ありません。30分早く寝る習慣を目標に、自分の生活に合わせて無理なく続けられる方法を探してみてください。
昼休みや通勤電車で15分の仮眠をとる
夜の睡眠をすぐに増やせない日は、短い仮眠を上手に使うのも一つの方法です。厚生労働省のe-ヘルスネットでは、昼寝は午後の眠気をやわらげる一助になり、15分程度の長さで十分と紹介されています。(※1)
昼休みに机で目を閉じる、通勤電車で短く休むなど、生活のなかに取り入れやすいスタイルを選びましょう。ただし、長く寝すぎると夜の睡眠に影響することもあります。
仮眠は夜の睡眠の代わりではなく、日中の休息を補う工夫として考えてみてください。
短い睡眠でも質を高める方法

睡眠時間をすぐに増やせないときは、夜の過ごし方を見直してみましょう。入浴やスマートフォンの使い方を少し変えるだけでも、眠る前の準備が整えやすいです。
就寝90分前に38度から40度の湯に浸かる
短い睡眠でも休息を意識したいときは、寝る前の入浴を見直してみましょう。
厚生労働省の「健康づくりのための睡眠ガイド2023」では、就寝1〜2時間前の入浴は、入浴後の熱放散を促すとされています。(※1)
寝る直前に慌てて入浴すると、身体が落ち着く前に布団へ入ることになり、かえって寝つきにくいと感じる場合があります。
そのため、就寝時間から逆算して、90分ほど前に入浴を済ませる流れを作ると取り入れやすいでしょう。
お湯の温度は、熱すぎない38度から40度ほどを目安にします。熱い湯に長く浸かると身体への負担になりやすいため、心地よいと感じる温度で無理なく続けることが大切です。
シャワーだけで済ませている方も、時間に余裕がある日は湯船に浸かる習慣を試してみましょう。
入浴後は、すぐに家事や作業へ戻るのではなく、身体が落ち着く時間を作ることも意識したいポイントです。
部屋を少し暗めにする、軽くストレッチをする、翌日の準備を早めに済ませておくなど、眠る前の流れを整えると休息に入りやすくなります。
就寝90分前の入浴を、夜のリラックス習慣として試してみましょう。
就寝1時間前からスマートフォンの画面を見ない
寝る直前までスマートフォンを見る習慣がある方は、就寝1時間前から控えてみましょう。厚生労働省の資料では、睡眠の1時間前からスマートフォンやパソコンの使用を控え、室内の照明を半分程度にする工夫が紹介されています。(※2)
スマートフォンの光や通知は、気持ちが休まりにくくなる原因の一つです。充電場所を寝室の外にする、通知を切る、紙の本に変えるなど、できる方法から始めてみましょう。
画面を見ない時間を作ることは、夜の過ごし方を見直す一助になります。
日中の眠気を抑えて乗り切る方法

平均睡眠時間が4時間ほどの日は、日中に強い眠気を感じやすくなります。無理に我慢し続けるのではなく、短い休息や軽い動きを取り入れて乗り切りましょう。
昼の15分の仮眠前にコーヒーを1杯飲む
昼の眠気が強いときは、15分ほどの短い仮眠を取り入れてみましょう。厚生労働省のe-ヘルスネットでは、昼寝は午後の眠気をやわらげる一助になり、15分程度で十分と紹介されています。(※1)
仮眠前にコーヒーを1杯飲むと、起きる頃にカフェインを感じやすくなる場合があります。ただし、夕方以降のカフェインは夜の睡眠に影響することもあるため、昼すぎまでを目安にしましょう。
短い仮眠とカフェインを上手に使い、午後の過ごし方を見直してみてください。
1時間ごとに立ち上がって数分歩く

眠気を感じるときは、座りっぱなしの姿勢を続けないことも大切です。同じ姿勢のまま画面を見続けていると、身体も気持ちもぼんやりしやすくなります。
1時間ごとを目安に立ち上がり、数分だけ歩く、背伸びをする、窓の外を見るなど、軽く切り替えてみましょう。会議や作業の前に飲み物を取りに行くなど、自然に動けるきっかけを作るのもおすすめです。
こまめに身体を動かす習慣は、仕事中でも取り入れやすい眠気対策の一つです。
睡眠の質を高める食事のとり方

睡眠時間をすぐに増やせないときは、食事の内容や時間も見直してみましょう。朝食のとり方や夕食のタイミングを整えることは、夜の休息を意識する一助になります。
トリプトファンを含む納豆やバナナを朝食でとる
朝食では、トリプトファンを含む食品を意識してみましょう。文部科学省の食品成分データベースでは、納豆やバナナにトリプトファンが含まれることを確認できます。(※1)
また、厚生労働省の情報では、朝食には体内時計の調整に関わる働きがあると紹介されています。(※3)
納豆ごはんにバナナを添えるなど、無理なく続けやすいやり方から始めるとよいでしょう。朝食で栄養をとる習慣は、睡眠と向き合うきっかけになります。
※1 https://fooddb.mext.go.jp/details/details.pl?ITEM_NO=4_04046_7※3 https://kennet.mhlw.go.jp/slp/event/sleep_quality/index.html
就寝3時間前までに夕食を済ませる

夕食は、できるだけ就寝前に詰め込みすぎないようにしましょう。厚生労働省の情報では、寝る前の夜食や間食は、翌朝の睡眠休養感や睡眠の質を低下させることがわかっているとされています。(※3)
帰宅が遅い日は、夕方に軽く主食をとり、夜は消化に負担の少ない食事にするのも一つの方法です。脂っこい料理や食べすぎを避けるだけでも、夜の過ごし方を整えやすくなります。
寝る直前の食事を控える意識を持ち、できる日から少しずつ見直してみましょう。
睡眠を内側から支える習慣

睡眠時間をすぐに増やせないときは、毎日の食事も見直してみましょう。特別なことを始めるより、続けやすい食材や調味料を無理なく取り入れることが大切です。
納豆や味噌などの発酵食品を毎日の食卓に加える
睡眠と向き合う習慣を作るには、朝食や夕食の内容を整えることも一つの方法です。農林水産省の情報では、味噌、醤油、酢、みりん、酒などは発酵食品として紹介されています。(※1)
納豆ごはんや味噌汁は、忙しい日でも食卓に加えやすい組み合わせです。また、発酵食品だけに偏らず、ごはん、卵、魚、野菜なども一緒にとると、食事のバランスを整えやすくなります。
毎日続けやすい食事を意識し、休息を大切にする生活へ少しずつ近づけてみましょう。
お酢を大さじ1杯を目安に毎日とる

お酢は、料理に少し加えるだけで取り入れやすい調味料です。北陸農政局の資料では、食酢を毎日大さじ1杯、15mlを目安にとる例が紹介されています。(※2)そのまま飲むのではなく、酢の物、スープ、炒め物、ドレッシングなどに分けて使うと続けやすいでしょう。
酸味が苦手な方は、無理に量を増やさず、味付けの一部として少しずつ試してみてください。無理なく続けられる方法を選ぶことが、毎日の食生活を見直す一助になります。
平均睡眠時間4時間を見直して体を守ろう

平均睡眠時間が4時間ほどの日が続く場合は、眠気だけでなく、集中力や気分、体調にも影響が出ることがあります。
まずは、就寝時間を30分早める、昼に短い仮眠をとる、寝る前のスマートフォンを控えるなど、できることから始めてみましょう。
朝食や夕食のとり方を見直すことも、夜の休息を意識する一助になります。すぐに大きく変えようとせず、睡眠時間と睡眠の質を少しずつ整えることが大切です。
日中の強い眠気や不調が続く場合は、無理をせず専門機関へ相談してみましょう。
参考文献
- 厚生労働省「健康づくりのための睡眠ガイド2023(案)」
- スマート・ライフ・プロジェクト「寝ても疲れが取れないなら要チェック!あなたの睡眠の質 大丈夫ですか?」
- e-ヘルスネット「不眠症」
- e-ヘルスネット「睡眠と生活習慣病との深い関係」
- 厚生労働省「9 参考資料3 報告書2」
- e-ヘルスネット「健康日本21アクション支援システム Webサイト」
- e-ヘルスネット「健康日本21アクション支援システム Webサイト」
- e-ヘルスネット「快眠と生活習慣」
- e-ヘルスネット「平均睡眠時間4時間は大丈夫の参考資料」
- 文部科学省 食品成分データベース「食品成分データベース」「豆類/だいず/[納豆類]/糸引き納豆 - 01.一般成分表-無機質-ビタミン類」
- e-ヘルスネット「良い目覚めは良い眠りから 知っているようで知らない睡眠のこと」
- 農林水産省「「発酵」の不思議:農林水産省:農林水産省」
- 農林水産省「平均睡眠時間4時間は大丈夫の参考資料」
