
脳のストレス解消法は?脳疲労を癒すマインドフルネスと睡眠のコツを解説
仕事によるストレスで疲れが溜まっていると感じるとき、身体だけではなく脳にも疲れが溜まっています。脳に疲れがたまってしまうと、集中力の低下や感情の不安定化、自律神経の乱れにつながります。
スマートフォンを使用して情報を探すことができる現代は、脳にインプットされる情報が膨大であり、脳疲労と呼ばれる状態が起こりやすい環境といえるでしょう。
この記事では、脳のストレス解消法や脳疲労を癒すマインドフルネスと睡眠のコツなどを紹介します。ぜひ参考にしてください。
脳のストレスとは?脳が疲れる仕組み

仕事中にストレスを感じるときはどのような場面でしょうか。仕事の量や質、人間関係やプレッシャーなど、ストレスを感じる要因はそれぞれです。人がストレスを感じるとき、脳は刺激によるさまざまな影響を受けており、心や身体にストレス反応が起こります。
この章では、スマートフォンによる前頭前野の消耗やプレッシャーによる交感神経の高まりなど、脳がストレスにより疲れる仕組みについて解説します。ぜひ参考にしてください。
スマホやメールの情報処理で前頭前野が消耗する
スマートフォンから得られる情報は膨大であり、長時間の情報収集やメールの返信などの情報処理は一時的に情報を保管するワーキングメモリとして働く前頭前野の消耗につながります。
また、長時間のスマートフォンの使用により、前頭葉と頭頂葉において血流量が低下するとされています。前頭前野は前頭葉に属するため、血流量の低下は前頭前野の機能低下につながるでしょう。(※1)
ワーキングメモリへの負荷による消耗に血流低下が加わることで、脳に疲労が蓄積してしまいます。
緊張やプレッシャーで交感神経が優位になる
緊張やプレッシャーは心理的ストレスと呼ばれています。緊張やプレッシャーにより心拍や血圧が上昇し、ドキドキしたり不安を感じたりという経験が一度はあるのではないでしょうか。
これは、心理的ストレスにより交感神経が優位になることが原因です。交感神経が優位になると、脳や身体を休息させる副交感神経の働きが抑制されるため、疲労の蓄積につながります。
交感神経が優位となる状態が続くことで、脳に疲労が蓄積し、さまざまな不調を引き起こす原因となるでしょう。(※2)
脳のストレスが招くサイン

脳にストレスが蓄積していると、身体が自分を守るためにストレスサインを出すようになります。仕事で忙しい毎日を送っていたり、目の前の仕事に没頭していたりすると、蓄積したストレスに自分で気付くことは難しいかもしれません。
この章では、会議中に集中力が低下してしまう、夜に寝つけずにイライラしてしまうといったストレスサインを紹介します。ストレスサインを知っておくことで、自分のストレス状態を自覚できるようになりますので、ぜひ参考にしてください。
会議中に集中が15分ももたなくなる
脳のストレスにより疲労が蓄積しているサインとして、集中力の低下が挙げられます。ストレスにより自律神経が乱れ、集中力が低下することにより会議にも集中できなくなります。
会議中に集中力が続かないと自覚したら、ストレスサインの可能性を考慮しましょう。
夜に寝つけず些細なことでイライラする
夜に寝つけなくなることも、脳のストレスによる自律神経の乱れが影響している可能性があります。自律神経の乱れにより寝つきが悪くなったり、途中で目覚めてしまったりと睡眠障害を引き起こし、些細なストレスに対してイライラしやすくなります。(※3)
睡眠障害やイライラしやすくなったと感じたら、ストレスサインの可能性を考慮しましょう。
脳のストレスをすぐ解消する方法

前の章では、脳がストレスを感じているときのサインについて紹介しました。では、ストレスサインを自覚したときに、どのような行動がストレス解消につながるのでしょうか。
この章では、90分作業後に3分間の休息をとる、腹式呼吸を繰り返すなどすぐにできる対処法を紹介します。ストレスサインを自覚したら試してみてください。
90分作業したら3分間目を閉じて休む
脳のストレスは膨大な情報を取り入れてしまうことが原因の一つです。そのため、定期的にリセットを行うことが大切です。90分の作業を行ったら、3分程度の休息を取るようにしましょう。
休息を取るときに大切なのが、目を閉じて休むことです。気分転換をするためにスマートフォンで動画を見たり、ゲームをしたりするよりも、脳を休ませるために目を閉じて休むようにしましょう。
3分間、脳に外部からの情報を入れずに休ませることが、脳のストレスを解消するために大切です。(※4)
4秒吸って8秒吐く腹式呼吸を5回くり返す
脳のストレスによって引き起こされる自律神経の乱れが、ストレスサインにつながることは前の章で紹介しました。自律神経の乱れに向き合うきっかけとなるのが腹式呼吸です。
息を4秒吸って8秒かけて吐く腹式呼吸を5回繰り返してみましょう。この際、ほかの作業をやりながらではなく、呼吸をすることに集中してゆっくり数えながら呼吸を行います。
1分程度の行動ですので、作業の合間に取り入れてみてはいかがでしょうか。
脳をリセットする運動と自然の活用

前の章では、ストレスサインを自覚したときにすぐにできるストレス解消の方法を紹介しました。昼休みや休日など、時間が少しあるときに脳をリセットする行動をとることができれば、溜まった疲労をさらに減らすことができるのではないでしょうか。
この章では、昼休みのウォーキングで脳の血流を増やす、休日を緑地で過ごして自然の音を聞くといった脳をリセットする方法を紹介します。ぜひ参考にしてください。
昼休みに20分ウォーキングして脳の血流を増やす
昼休みに時間を確保できるときには、20分ウォーキングを行ってみましょう。ウォーキングを行うことで心臓のポンプ機能が活性化し、脳の血流量が増加することが脳内の神経細胞を活性化させることにつながります。
また、ウォーキングによりセロトニンにアプローチできることもメリットの一つです。セロトニンはストレスケアや、リラックスした気分を維持するのに関わっているといわれています(※5)
昼休みのウォーキングで脳をリセットしてみてはいかがでしょうか。
休日は公園や緑地で15分過ごし自然の音を聞く

休日に公園や緑地で森林浴を行うことも、脳をリセットさせるために大切な要素です。
公園や緑地で木の香りを嗅ぐことで、前頭前野が鎮静化するとされています。また、自然の音のなかには人間の聴力では感知できない高周波が含まれており、ハイパーソニックサウンドと呼ばれ脳機能を高める効果があるとされています。(※6)
公園や緑地で過ごして心身をリフレッシュし、脳をリセットしてみてはいかがでしょうか。
脳の疲れを取る食事のとり方

前の章では、脳のストレスにより溜まった疲労を解消する行動について紹介しましたが、日々の食事によって脳の疲れを取ることはできるのでしょうか。
脳の疲労回復を促す食材を積極的に選ぶことが、疲れと向き合うために大切です。この章では、脳のエネルギー源となるブドウ糖とエネルギー産生に関連するビタミンB1、自律神経と関係の深いGABAやマグネシウムといった栄養を摂取できる食べ方を紹介します。ぜひ参考にしてください。
玄米や豚肉でブドウ糖とビタミンB1を補給する
脳の栄養源となるのはブドウ糖ですが、ブドウ糖からのエネルギー産生を助ける役割を担う栄養素がビタミンB1です。この2つを食事で補給することが脳を回復させるために大切です。
ブドウ糖はさまざまな食材に含まれる栄養素ですが、玄米や豚肉などビタミンB1を豊富に含む食材を摂取することでエネルギー産生を助け、脳への栄養補給を円滑にすることにつながります。
ビタミンB1は体内に貯めておくことができない栄養素のため、毎日十分な量を摂取することが大切です。(※7)
発芽玄米やナッツでGABAとマグネシウムをとる
GABAやマグネシウムは自律神経と関係が深い栄養素とされています。脳の疲れは自律神経の乱れにつながるため、GABAとマグネシウムを摂取することが大切です。
発芽玄米などの発酵食品にはGABAが含まれており、和食を中心とした日本食では取り入れやすい栄養素といえます。また、ナッツに含まれるマグネシウムも自律神経との関係が深い栄養素のため、日常的に摂取したい食材です。(※8)
脳の疲労による自律神経の乱れに向き合うために、GABAやマグネシウムを含む食材を日常的に取り入れてみてはいかがでしょうか。
脳のストレスを和らげる睡眠の整え方

毎日の生活のなかで、脳が休むことができるタイミングは睡眠中です。そのため、脳のストレスを和らげるためには、質のよい睡眠を取ることが大切です。
この章では、良質な睡眠によりアミロイドβを洗い流すことの大切さや、睡眠の質を向上させるために照明を暖色系に落とすといった睡眠の整え方を紹介します。ぜひ参考にしてください。
深い睡眠中に脳脊髄液がアミロイドβを洗い流す
アミロイドβという言葉をご存知でしょうか。アミロイドβは脳内で作られる老廃物であり、アルツハイマー病の発症にも深く関連しているとされる物質です。
アミロイドβは深い睡眠中に、脳脊髄液の拍動によって脳から洗い流されます。しかし、睡眠の質が低下すると浅く短い睡眠となり、アミロイドβが排出できず脳内に蓄積します。
アミロイドβの排出をよくするためにも、睡眠の質の向上が大切です。(※9)
就寝1時間前に照明を暖色系に落として過ごす

脳のストレスを和らげるためには睡眠の質の向上が欠かせません。睡眠の質の向上におすすめなのが暖色系の照明です。
昼間は白色の明るい照明の方が過ごしやすいですが、就寝1時間前には照明を暖色系に落とすことで脳と身体を就寝に向けて整えていきましょう。良質な睡眠を取るためには、準備が大切ですので、寝る前の照明を暖色にするひと工夫で睡眠を整えてみてはいかがでしょうか。(※10)
脳のストレスをためない日常の習慣

日常のなかで脳のストレスをためないためには、脳がストレスを感じる機会を少なくするための習慣を作ることが大切です。そのために、ストレスの原因となる可能性のあるものを取り除く工夫や、ため込まずに解消する工夫をしてみてはいかがでしょうか。
この章では、退勤後は仕事に関する通知をオフにする、頭に不安が浮かんだらノートに書き出すなどおすすめの習慣を紹介します。ぜひ参考にしてください。
退勤後は仕事のメールとチャット通知をオフにする
スマートフォンの進化により、退勤後もどこにいても仕事に関する連絡が取れるようになりました。しかし、どこでも連絡が取れるという環境が仕事のオンオフを曖昧にし、脳のストレスとなっている側面もあります。
退勤後は仕事のメールやチャット通知をオフにすることで職場との関係を断ち、脳を仕事から切り離すことがストレスをためないために大切です。緊急の連絡や、連絡が取れないことがストレスになる場合を除き、仕事とプライベートを分ける習慣をつけましょう。
脳のストレスがたまっていることは、パフォーマンスの低下にもつながります。良質な睡眠をとり、脳のストレスをためない習慣を身につけることが、仕事の質の向上にもつながるのではないでしょうか。
頭に浮かぶ不安をノートに書き出して手放す

頭に浮かぶ不安に悩み、眠れなくなってしまった経験はないでしょうか。不安を感じているとき、脳は不安からくる危機に対応するために活動しています。脳のストレスをためないためにも、不安を落ち着かせる工夫が大切です。
不安を落ち着かせたいとき、ノートに書き出して手放すという方法があります。気持ちを書き出すことで、心のなかを整理し、客観的に見ることで不安の解消につなげる手助けになります。(※11)
枕元にペンとノートを準備しておき、不安が強いときには試してみてはいかがでしょうか。
脳と睡眠を内側から支える習慣

脳のストレスを和らげ、質のよい睡眠を取る生活を続けるためには、脳と睡眠を内側から支える習慣を取り入れることが大切です。日常的に取り入れやすく、脳や身体への負担が少ないものとして、食生活を工夫することがおすすめです。
この章では、GABAを含む発酵食品やお酢を食事にとり入れる、発酵食品やお酢を食事に取り入れるなど、習慣化しやすい食生活の工夫を紹介します。ぜひ参考にしてください。
GABAを含む発酵食品やお酢を毎日の食事にとる
GABAを含む発酵食品が自律神経と関係が深いことは以前の章でも紹介しましたが、同じく自律神経の関係が深く、日常に取り入れやすい食材としてお酢があります。お酢はさまざまな食材との相性もよく、毎日の食卓の一品に取り入れやすい調味料です。
脳と睡眠を内側から支える習慣として、食生活に取り入れてみてはいかがでしょうか。
飲み物に混ぜるだけのビネガーを寝る前に飲む
料理のなかで毎回お酢を使用することも効果的ですが、より続けやすい方法として、飲み物にビネガーを混ぜて飲む方法もおすすめです。お酢の酸味が苦手な方であっても、好きな飲み物に混ぜるだけのビネガーであれば続けやすいのではないでしょうか。
脳のストレスを和らげ、良質な睡眠を取るために、寝る前の飲み物にビネガーを取り入れてみてはいかがでしょうか。
脳を休めてストレスをリセットしよう

毎日の仕事によるストレスや、長時間のスマートフォンの使用により、人間の脳は大きなストレスにさらされています。脳にストレスが蓄積し、脳が疲労することが自律神経の乱れや心身の不調につながる可能性があります。
脳がストレスを感じているストレスサインを見逃さず、脳を休めてストレスをリセットすることが健康な生活を送るための大切な要素です。ウォーキングや森林浴は気分転換にもなりますので、ぜひ試してみてください。
脳を休めるためには、脳の疲れをとる食生活と良質な睡眠が欠かせません。まずは身につけやすい習慣として、飲み物に混ぜるだけのビネガーを始めてみてはいかがでしょうか。
