
夕方に疲れがひどいのはなぜ?自律神経の乱れと原因・対処法を解説
朝は元気に過ごせても、夕方になると決まって、強い疲労感やだるさなどに、悩んでいる方もいるのではないでしょうか。
午後から夕方にかけて急に体が重くなったり集中力が続かないと、仕事や家事、育児に支障を感じることもあります。
年齢のせい、忙しいからなど仕方ないと見過ごされがちですが、疲れの背景には、睡眠不足やストレス、ホルモンバランスの変化、栄養不足、病気が考えられるでしょう。
疲れは体からの大切なサインです。原因を正しく理解し、自分の状態に合った対策を行うことで、毎日の生活をより快適に過ごせるようになります。
夕方に疲れがひどいのはなぜ?主な原因

夕方になると急に疲れが出る、仕事や家事を終える前に体が動かなくなると感じる方は少なくないでしょう。
一時的な疲労以外にも、生活習慣の乱れによる睡眠の質の低下やストレス、栄養不足、自律神経の乱れ、ホルモンバランスの変化などが影響していることがあります。
また、生活習慣だけでなく、貧血や甲状腺の病気などの疾患が隠れている場合もあります。まず原因を知り、自分の生活や健康状態を見直すことが大切です。
昼食後に眠気やだるさを感じることがある
血糖値とは、血液のなかに含まれるブドウ糖の濃度のことです。生体内ではエネルギー源としてのブドウ糖の供給と消費が繰り返されており、血糖値はある一定のレベルに維持されています。※1
昼食を摂った後に強い眠気やだるさ、集中力の低下を感じる場合は、血糖値の急激な変動が関係している可能性があります。
食事で炭水化物や糖質を多く摂取すると、血糖値が上昇し膵臓からインスリンというホルモンが分泌され、血糖値を下げる働きをするためです。
昼食後に眠気やだるさを感じる場合は、食事内容や睡眠不足、疲労など複数の要因が関係していることがあります。症状が繰り返す場合は、一つの原因に決めつけず、食事や生活リズムを見直しましょう。
食事は、主食・主菜・副菜を組み合わせ、偏りを避けることが大切です。食後に無理のない範囲で体を動かすことも、日々の健康管理の一つです。
ゆっくりよく噛んで食べることや、食後に軽いウォーキングを行うことも、血糖値の急上昇を抑えるのに役立つでしょう。
ストレスや睡眠不足で心身の緊張が続く

夕方に強い疲労感が現れる原因の一つとして、交感神経から副交感神経への切り替えがスムーズに行われないことが考えられます。
ストレスや睡眠不足、不規則な生活が続くと、心身の緊張が続き、疲れやだるさを感じることがあります。
そして結果、体は疲れているにも関わらず十分にリラックスできず、強いだるさや疲労感、集中力の低下などが現れることがあります。
夕方の疲労感は血糖値の変動や水分不足、貧血、甲状腺の病気などが原因となる場合もあるため、日常生活に支障がある場合には、医療機関を受診し、原因の確認が大切です。
夕方の疲れに出るサイン

夕方の疲れは、体や心からのさまざまなサインとして現れ、代表的な症状には、強い眠気や体のだるさ、集中力や判断力の低下、肩こりや頭痛などがあります。
イライラしやすくなったり、意欲が出なくなることも少なくありません。仕事や勉強の効率が落ちたり、ミスが増えたりする場合は、疲労が蓄積している可能性があります。
こうしたサインを見逃さず、適度な休憩や十分な睡眠、バランスのよい食事を心がけることが、疲労の回復や健康維持につながります。
肩や脚が重くまぶたが下がる
疲れが蓄積すると、肩や脚に重だるさを感じることがあり、肩の筋肉がこわばることで動かしにくくなったり、脚に力が入りにくくなったりする場合も少なくありません。
まぶたが重く下がり、目を開けていることがつらく感じられることも疲労のサインの一つです。
疲れのサインである症状は、集中力や作業効率の低下につながり、仕事や日常生活に影響を及ぼす可能性があります。
症状を放置すると疲労がさらに蓄積し、回復までに時間がかかることもあるため、十分な休息や睡眠を確保し、適度な運動やバランスのよい食事を心がけることが大切です。
画面の文字を追えず同じ作業を繰り返す
疲れが蓄積すると、画面に表示された文字を目で追い続けることが難しくなり、内容が頭に入りにくくなる場合があります。
一度読んだ文章を何度も読み返したり同じ作業を繰り返したりすると、疲労による集中力や注意力の低下を示すサインです。
疲労による集中力や注意力の低下の状態では作業効率が落ちるだけでなく、入力ミスや確認漏れなどのヒューマンエラーが起こりやすくなります。
無理をして作業を続けると疲労がさらに蓄積し、回復に時間を要する可能性もあるので、適度に休憩を取りましょう。
目を休ませることや十分な睡眠を確保するなど、疲労をため込まない生活習慣を心がけることが大切です。
夕方の疲れをすぐ和らげる対処法

夕方になると疲れを感じやすくなるものの、適切な対処を行うことで症状の軽減が期待できます。
疲労をそのまま放置すると、仕事や家事の効率が低下し、心身への負担も大きくなりかねません。
夕方の疲れを和らげるためには、短時間で実践できる方法を取り入れ、心身をリフレッシュさせることが大切です。
夕方の疲れを和らげるため、すぐに取り組める対処法を紹介します。
目を閉じて3分深呼吸する
夕方に疲れを感じたときは、目を閉じて3分ほどゆっくり深呼吸を行う方法です。パソコンやスマートフォンを見続けた目を休ませることで、目の疲れや緊張の軽減につながります。
深く息を吸い、時間をかけてゆっくり吐く呼吸を繰り返すと心身がリラックスしやすい状態へと導かれるでしょう。
短時間でも気分転換になります。仕事や家事の合間など、静かな場所で無理なく取り入れることが大切です。
席を立ち肩を回して階段を上り下りする
同じ姿勢で長時間過ごしていると、筋肉がこわばり、血行が滞りやすくなります。夕方に疲れを感じたときは、一度席を立ち、肩をゆっくり回して筋肉をほぐしてみましょう。
さらに、無理のない範囲で階段を上り下りすると気分転換にもつながるので、軽く体を動かすことで眠気やだるさが和らぎ、集中力の回復も期待できます。
激しい運動を行う必要はなく仕事や勉強の合間に取り入れることがおすすめです。

疲れにくくする食事のとり方
疲れにくい体をつくるためには、日々の食事のとり方を見直すことが重要です。栄養バランスが偏った食事や不規則な食事時間は、エネルギー不足や集中力の低下を招きやすくなります。
一方で、適切な栄養素を意識しながら食事をとることで、体の回復力や持久力を高めることができ、日常生活のなかで実践しやすい疲れにくくする食事のとり方を解説します。
野菜や汁物を先に食べ主食を後にする
野菜や汁物を先に食べ、主食を食べる順番を意識することは、疲れにくい体をつくる食事の方法です。
最初に食物繊維を多く含む野菜や、温かい汁物をとることで、血糖値の急な上昇を抑えやすくなります。結果、食後の強い眠気やだるさを防ぎ、安定したエネルギー状態を保ちやすいです。
続いてたんぱく質のおかずをとり、最後にご飯やパンなどの主食を食べることで、消化の負担を軽減しながら満足感も得やすくなります。日常の食事で無理なく続けましょう。
間食にナッツやゆで卵を選ぶ
疲れにくい体をつくるためには、間食の内容を工夫することも重要です。ナッツやゆで卵を選ぶことで、血糖値の急な変動を抑えながら、安定したエネルギー補給がしやすくなります。
ナッツには良質な脂質やビタミン、ミネラルが含まれており、少量でも満足感を得やすい特徴です。
一方、ゆで卵はたんぱく質が豊富で、筋肉や体力の維持にも役立ちます。菓子類のように糖分に偏った間食と比べて、疲労感の軽減や集中力の維持につながりやすい点がメリットです。
仕事や勉強の合間に取り入れることで、午後のパフォーマンス低下を防ぐことが期待できます。
夕方に疲れをためない働き方の工夫

夕方に疲れをためないためには、働き方の工夫として、長時間同じ姿勢を続けないようにし、1時間に一度は席を立って体を動かすことも効果的です。
午前中から集中力の必要な作業をまとめて行い、午後は午前よりも軽い業務に切り替えることで、エネルギーの消耗を抑えやすくなります。
タスクを細かく分けて無理のないペースで進めることで、精神的な負担が軽減されるでしょう。
休憩時間には目を休めたり軽くストレッチを行うことで、心身のリフレッシュにつながり、工夫を積み重ねることで、夕方の疲労感を軽減しやすくなります。
1時間ごとに立ち上がり数分休む
長時間同じ姿勢を続けないようにし、1時間に一度は席を立って体を動かすことも効果的です。
休憩時間には目を休めたり軽くストレッチを行うことで、心身のリフレッシュにつながります。こうした工夫を積み重ねることで、夕方の疲労感を軽減しやすくなります。
重い作業を午前に回してタスクを分ける
夕方に疲れをためないためには、働き方の工夫として、午前中から集中力の必要な作業をまとめて行い、午後は午前よりも軽い業務に切り替えエネルギーの消耗を抑えやすくしましょう。
タスクを細かく分けて無理のないペースで進めることで、精神的な負担が軽減されます。
夜の睡眠で疲れを残さない方法

夜の睡眠は、昼間に蓄積した疲労を回復し、心身のコンディションを整えるために欠かせない重要な時間です。
睡眠の質が低いと疲れが翌日に持ち越され、集中力や気分にも影響が出てしまいます。
睡眠の質を高め、翌朝すっきりと目覚めるための基本的な考え方と実践方法を紹介し、日々の疲労回復をより大切に整えましょう。
就寝1時間前に湯船で体を温める
就寝のおよそ1時間前に湯船で体を温めることは、睡眠の質を高めるために有効な習慣の一つです。
入浴によって一時的に深部体温が上昇し、ゆるやかに体温が下がることで自然な眠気が引き起こされ、スムーズな入眠につながります。
湯船に浸かることで全身の血行が促進され、筋肉の緊張がほぐれるため、日中の疲労やストレスの軽減にも期待できるでしょう。
さらに、副交感神経が優位になることで心身がリラックス状態へと導かれ、より深い睡眠を得やすくなります。
ただ、熱すぎるお湯はかえって覚醒を促してしまう場合があるため、適温を意識することが大切です。
就寝前のスマホとカフェインを控える

就寝前の時間にスマートフォンの使用やカフェインの摂取を控えることは、睡眠の質を大きく向上させるために重要です。
SNSや動画などの情報刺激やスマートフォンの画面から発せられるブルーライトは、脳を刺激し、眠気を誘うメラトニンの分泌を抑制するため、入眠を妨げる原因となります。
そしてカフェインには覚醒作用があり、摂取後しばらくの間は眠気を感じにくくなるため、夕方以降のコーヒーや緑茶などの飲用は避けることが望ましいです。
意識的な制限は、自然な眠りへの移行がスムーズになり、翌朝の目覚めもより快適になります。
疲れが続くときの注意点

疲れがなかなか取れずに続く状態は、単なる一時的な疲労ではなく、生活習慣や心身のバランスの乱れが影響している場合があります。
心身のバランスが乱れている状態で無理を続けると、集中力の低下や体調不良を招くだけでなく、回復により長い時間を要し、早い段階で原因を見直し、適切に休息を取ることが重要です。
貧血や甲状腺の不調が隠れていることがある
疲れが長く続く場合、背景には生活習慣の乱れだけでなく、体の機能的な不調が隠れていることもあります。
特に貧血では、血液中のヘモグロビンが不足して酸素の運搬効率が低下し、軽い動作でも強い倦怠感を感じやすくなるでしょう。
また、甲状腺の働きに異常が生じると、ホルモンバランスが崩れて代謝が落ち、気力の低下やだるさが続くことがあります。
貧血と甲状腺の不調による疲労の症状は、一般的な疲労と区別しにくい場合もあり、気付かないまま放置されることも少なくありません。
そして休息を取っても改善しない疲れが続くときには、早めに医療機関での検査を受けることが望まれます。
長引く場合は内科を受診する
疲れが続く場合や、休息を取っても改善しない場合、日常生活に支障がある場合は、医療機関への相談を検討しましょう。
十分に休息を取っても改善しないときには、早めに内科を受診し、原因の確認が大切です。
適切な検査によって早期発見し、自己判断で放置せず、専門医の診察を受けることで回復への対応を進めることができます。
疲れと睡眠を内側から支える習慣

日々の疲れや睡眠の質は、外的な環境だけでなく、食事や生活リズムは内側からの習慣にも大きく影響されます。
どれだけ休息時間を確保していても、体の土台となる栄養バランスや自律神経の働きが乱れていると、十分な回復が得られません。
疲れをためない習慣と良質な睡眠を維持するには、体の内側から整える視点が欠かせません。
朝に大豆や乳製品でトリプトファンをとる
朝に大豆製品や乳製品を取り入れてトリプトファンを摂取することは、疲れと睡眠の質を内側から支えるうえで役立つ習慣です。
トリプトファンは体内でセロトニンの材料となり、日中の心の安定や集中力の維持に関わるほか、夜にはメラトニンへと変換され、自然な眠気の形成にもつながります。
特に朝に摂ることで体内時計が整いやすくなり、夜の入眠リズムも安定しやすくなります。納豆や豆腐、牛乳やヨーグルトなどは日常的に取り入れやすく、継続しやすい点も特徴です。
食事のなかで習慣化することで、体の内側から睡眠の質を底上げする効果が期待できます。
夕食後に一杯飲むだけのケアを取り入れる

夕食後に一杯の飲み物を取り入れるだけのシンプルなケアは、疲れと睡眠の質を内側から整える習慣として有効です。
例えばカフェインを含まないハーブティーや白湯などをゆっくり飲むことで、胃腸への負担が和らぎ、体がリラックスモードへ移行しやすくなります。
一定の時間に毎日行うことで休む合図になり、自律神経の切り替えがスムーズになります。
特別な準備が不要なため続けやすく、日々の生活に無理なく組み込める点も大きな利点です。小さな習慣でも積み重ねることで、睡眠の安定と疲労回復の質を高めることが期待できます。
対処法を取り入れて夕方も元気に過ごそう

夕方の疲れを軽くしたいときは、まず日中の過ごし方と休憩の取り方、そして夜の睡眠の質を見直すことが大切です。
短い休憩をこまめに挟み、体と頭を適度にリセットするだけでも、疲労の蓄積は大きく変わります。
さらに夜はスマホやカフェインを控え、入眠しやすい環境を整えることで回復力が高まりやすいでしょう。
まずは休憩と睡眠の基本を整えることから始め、自分に合うケアを少しずつ取り入れていくと、夕方以降の過ごし方にも余裕が生まれていきます。
参考文献
厚生労働省 e-ヘルスネット|血糖値
厚生労働省 こころの耳|自律神経失調症
参考文献:
