
仕事中の眠気の撃退方法は?原因や予防のための生活習慣、おすすめのグッズを解説
196 仕事中の眠気の対処法は?原因や予防のための生活習慣、役立つグッズを解説
私たちは会議中やデスクワーク中に強い眠気に襲われると、集中力が続かず、仕事の能率が落ちてしまうことがあります。夜にしっかり眠っているつもりでも日中の眠気が改善しない場合、睡眠不足だけでなく、生活リズムや食事、体調面など複数の要因が関わっている可能性があります。眠気を我慢しようとしても、かえってミスや事故のリスクを高めてしまうことがあるため、原因を整理したうえで対処していくことが大切です。
この記事では、仕事中の眠気が起こる主な原因から、関連することがある病気、眠くなりやすい時間帯、その場でできる対処法、予防のための生活習慣、食べ物や飲み物の工夫、役立つグッズ、医療機関に相談したほうがよいサインまでを順に解説します。
読み終える頃には、その場しのぎの対処と根本的な見直しを使い分けながら、日中のパフォーマンスを保つための方法を選べるようになるはずです。
仕事中に眠気を感じる主な原因

日中の眠気の原因は一つに決めつけられるものではなく、生活・体調・環境などの要因が重なっていることが少なくありません。自分に当てはまる要因を複数の角度から確認し、変えやすいところから見直していきましょう。
情報に振り回されず、自分の生活と照らし合わせながら、優先して取り組みたい部分を絞り込んでいくことが大切です。
睡眠時間が不足している
夜間の睡眠時間が足りない状態が続くと、日中の強い眠気や倦怠感につながることがあります。(※1)数日程度であれば眠気を自覚しやすいものの、不足が慢性的に続くと、本人が気付かないまま作業能率が落ちていることもあります。
「昨日は少し寝不足だっただけ」と軽く考えていても、睡眠不足が積み重なると、休日にまとめて眠っても回復しきれない場合があるため注意が必要です。
睡眠の質が低下している
睡眠時間は確保できていても、途中で目が覚めやすかったり、眠りが浅かったりする場合は、休養感が得られにくくなります。睡眠の質が低下していると、時間だけを延ばしても根本的な改善にはつながりにくいため、原因を分けて考えることが大切です。
夜中に何度も目が覚めている自覚がある方は、時間の長さよりも、眠りの深さに目を向けて生活習慣を見直してみましょう。就寝前のスマートフォン使用や、寝室の温度・明るさなど、眠りの浅さにつながりやすい要因は複数あるため、一つずつ確認してみることが大切です。
生活リズムが乱れている

就寝・起床時刻が日によって大きくばらつくと、体内時計が乱れ、日中の決まった時間帯に眠気が出やすくなります。休日に寝溜めをする習慣がある方は、平日との差が体内時計のずれを招いている可能性も考えられます。
特に休日の起床時刻が平日よりも大幅に遅い場合、週明けに強い眠気を感じやすくなる傾向があるため、起床時刻の差を小さくとどめることが大切です。
休日の予定を朝から入れておくなど、起床のきっかけをつくることも、リズムを保つ方法の一つです。
ストレスや疲労がたまっている
仕事や人間関係のストレスが積み重なると、心身の疲労が回復しにくくなり、眠っていても疲れが抜けにくい状態につながることがあります。ストレスを感じやすい時期は、意識的に休息の時間を確保することが大切です。
緊張状態が続くと、就寝時になっても神経の高ぶりが残りやすく、眠りの質そのものが下がってしまう場合もあるため、就寝前の過ごし方を見直すことも対策の一つです。
忙しさのあまり休憩を後回しにしがちな方ほど、意識的に短い休息をはさむことで、疲労の蓄積を防ぎやすくなります。
仕事中の強い眠気に関連することがある病気

生活習慣を見直しても強い眠気が続く場合は、背景に睡眠障害やほかの疾患が隠れていることもあります。(※2)気になる症状があれば専門家への相談も選択肢として持っておきましょう。
ここで紹介する病気は一例であり、当てはまるかどうかを自己診断するのではなく、あくまで知識として知っておくことを目的としています。
睡眠時無呼吸症候群
睡眠中に呼吸が浅くなったり止まったりすることで、眠っていても十分な休養が得られず、日中に強い眠気が出ることがあります。いびきや夜間の中途覚醒を指摘されたことがある方は、一つの目安として意識しておくとよいでしょう。
家族やパートナーから呼吸の乱れを指摘された経験がある場合は、自覚しにくい症状であることも踏まえ、早めに相談することを検討してみてください。
肥満や首まわりの脂肪が要因のひとつとされる場合もあるため、体重の変化とあわせて振り返ってみることも一つの手がかりです。
ナルコレプシーなどの過眠症
夜間に十分な睡眠をとっていても、日中に耐えがたい眠気が繰り返し出現する場合は、過眠症が関わっていることもあります。(※3)通常では考えにくい場面で急に眠気が強まる場合は、自己判断だけで済ませず専門家に相談することが望ましいとされています。
会議中や商談中など、本来であれば集中しているはずの場面で強い眠気に襲われることが繰り返される場合は、単なる寝不足として片付けず、一度立ち止まって振り返ってみましょう。
貧血や甲状腺機能低下症など
体のだるさや眠気は、貧血や甲状腺機能の低下といった、睡眠以外の体調面の変化によって引き起こされることもあります。生活習慣の見直しだけでは眠気が改善しない場合、睡眠以外の要因が関わっている可能性も視野に入れておきましょう。
健康診断の結果を振り返り、貧血や甲状腺機能に関する数値に気になる点がなかったかを確認してみることも、原因を見極める手がかりになります。体重の増減や冷え、疲れやすさなど、眠気以外の変化も同時に感じている場合は、一度まとめて相談してみることがおすすめです。
仕事中に眠気を感じやすい時間帯

眠気は一日を通して一定ではなく、体内時計などの影響によって、午後の早い時間帯に強まりやすいとされています。昼食の有無に関わらず眠気を感じることがあるため、普段どの時間帯に眠くなりやすいかを振り返ってみましょう。
眠くなる時間帯を一律に決めつける必要はありません。生活リズムや体調によって個人差があるため、自分の傾向を把握しておくことが大切です。(※4)
強い眠気を感じる時間帯があらかじめわかっていれば、その前後の予定を調整するといった工夫もしやすくなります。
例えば、集中力が求められる会議を眠気の出にくい時間帯に組み、負担の少ない作業を眠気が強まりやすい時間帯に回すといった工夫も、日々の業務の中で取り入れやすい対策のひとつです。
仕事中に眠くなったときの対処法

眠気を我慢し続けるのではなく、その場でできる対処法を知っておくと、仕事への影響を抑えやすくなります。準備の少ない方法から一つずつ試してみましょう。
どの方法も特別な道具を必要としないため、オフィスや外出先でも取り入れやすい点が共通しています。
可能であれば短時間の仮眠をとる
午後の早い時間帯に30分以内の短い仮眠をとることは、作業能率の改善に役立つとされています。(※5)長く眠りすぎると、かえって目覚めた後の集中力が下がりやすくなるため、短時間にとどめることを意識しましょう。
デスクに座ったまま目を閉じ休むことも、気分を切り替える方法の一つです。仮眠の時間帯が遅くなりすぎると夜の寝つきに影響することもあるため、夕方以降の仮眠は避けておくとよいでしょう。
席を立って軽く身体を動かす
同じ姿勢で座り続けていると、血流が滞りやすくなり、眠気を強めてしまうことがあります。数分間席を立ってストレッチをする、廊下を歩くなど、軽く体を動かすだけでも気分を切り替えやすくなります。
長時間のデスクワークが続く日は、1時間に一度は立ち上がる時間をつくるなど、こまめに体を動かす工夫を習慣にしてみましょう。肩や首を軽く回すことも、気分転換や身体をほぐすきっかけになります。
明るい場所で過ごす

薄暗い環境は眠気を誘いやすいため、可能であれば窓際など明るい場所へ移動する、照明を調整するといった工夫も大切です。休憩時間に外の光を浴びることも、気分転換になります。
オフィスの照明が調整しにくい環境であれば、休憩中だけでも屋外や窓辺に出て自然光を取り入れることを意識してみましょう。
デスクライトの明るさを見直すだけでも、手元の作業に対する集中力が変わってくることがあります。
カフェインは量と時間帯に注意して取り入れる
仮眠の直前にカフェインをとると、目覚めるタイミングでカフェインの作用が現れ、すっきりと起きやすくなるとされています。(※6)ただし、夕方以降の摂取は夜の寝つきに影響することがあるため、時間帯を意識してとることが大切です。
コーヒーやお茶だけでなく、栄養ドリンクにもカフェインが含まれていることが少なくないため、就業中に何本も飲む習慣がある方は摂取量を振り返ってみるとよいでしょう。
仕事中の眠気を予防する生活習慣

その場の対処だけでなく、日々の生活習慣を整えることが、根本的な眠気対策につながります。全部を一度に変えようとせず、続けやすいものから取り入れていきましょう。
ここで紹介する3つの習慣は、いずれも特別な準備を必要とせず、今日から少しずつ始められるものばかりです。
毎日の睡眠時間を確保する
働く世代の睡眠時間の目安は6〜8時間程度とされています。(※7)忙しい日が続くと睡眠時間が削られがちですが、就寝時刻を決めておくことで、時間を確保しやすくなります。
翌日の予定が立て込んでいる日ほど睡眠を後回しにしがちですが、睡眠不足が続くと翌日以降のパフォーマンスにも影響するため、優先順位を見直すきっかけとしてとらえてみてください。
起床時間を整えて朝の光を浴びる

起床後に朝日を浴びる習慣は、体内時計を整えるうえで役立つとされています。(※8)カーテンを開ける、通勤時に日光を意識するなど、日常生活の中で取り入れやすい方法から始めてみましょう。
起床時刻をできるだけ一定に保つことも、朝の光を毎日同じタイミングで浴びることにつながり、体内時計の安定を後押ししてくれます。
天候がすぐれない日でも、カーテンを開けて屋外の明るさを取り入れる習慣を続けてみてください。
日中に適度な運動を取り入れる
積極的に体を動かす習慣は、日中の眠気対策としても大切です。(※9)激しい運動である必要はなく、通勤時に一駅分歩く、階段を使うなど、無理のない範囲での工夫から始めると続けやすくなります。
日中に適度に身体を動かすことは、生活リズムを意識するうえでも取り入れやすい習慣です。
眠気対策で取り入れやすい食べ物や飲み物

食事の内容やとり方は、日中の眠気とも関わりがあります。忙しい日でも実践しやすい範囲から見直してみましょう。
昼食の食べ過ぎを避け食事のバランスを意識する
昼食後に血糖値が急激に上下すると、強い眠気やだるさにつながることがあるとされています。(※10)主食に偏らず、野菜やたんぱく質を組み合わせてバランスよく食べる、よく噛んでゆっくり食べることを意識すると、血糖値の急な変動を抑えやすくなります。腹八分目を心がけることも、午後の眠気を軽くする工夫のひとつです。
菓子パンやおにぎりだけで済ませる日がある方は、主食・主菜・副菜をそろえる意識を持つだけでも、食後の眠気の感じ方が変わってくることがあります。
飲み物についても、甘い清涼飲料水を続けて飲むと血糖値の変動につながりやすいため、水やお茶など糖分の少ない飲み物を選ぶことも、午後の眠気対策のひとつとして意識してみましょう。
仕事中の眠気対策に使えるグッズ

仕事中の眠気対策に取り入れやすいグッズには、アイマスクや仮眠用クッション、デスクライトなどがあります。選ぶ際は、次のような点を確認しましょう。
素材や機能が具体的に示されているか
オフィスや外出先でも無理なく使えるか
使用感が自分の好みに合っているか
価格や入手のしやすさが続けやすさに合っているか
休憩時間などに使いやすいものを選び、自分の職場環境や生活スタイルに合うかを確かめながら取り入れてみましょう。(※11)
仕事中の眠気で医療機関に相談したほうがよいサイン

生活習慣を見直しても日中の強い眠気が改善しない場合は、早めに医療機関へ相談することが大切です。(※12)特に、通常では考えにくい場面で眠り込んでしまう、十分な睡眠時間を確保しているのに強い眠気が続くといった場合は、受診を検討しましょう。
「この程度で相談してよいのか」と迷う場合でも、日常生活や仕事に支障が出ているなら、医療機関への相談をおすすめします。背景に睡眠障害やほかの病気が隠れている可能性もあるためです。
居眠り運転につながりかねないほどの強い眠気がある場合は、特に注意が必要です。家族や同僚から眠気を指摘された経験がある場合も、受診を考えるきっかけになります。
相談先に迷う場合は、まずかかりつけの内科で症状を伝えるとよいでしょう。必要に応じて、専門の医療機関を紹介してもらえます。
仕事中の眠気が続く場合は睡眠時間や生活習慣を見直そう

仕事中の眠気は、その場の対処だけで終わらせず、睡眠時間・生活リズム・食習慣など、毎晩の眠りにつながる要素を見直すことが根本的な対策になります。(※13)一律の数字にこだわりすぎず、自分の体調や生活リズムに合わせて調整する視点を持つことが大切です。
すべてを一度に変える必要はありません。無理のない範囲で少しずつ続けることが、日中のパフォーマンスを支える眠りへの近道になります。眠気を我慢し続けるのではなく、その場でできる対処と夜の睡眠習慣の見直しを組み合わせながら、自分に合った方法を無理なく取り入れていきましょう。睡眠を見直す第一歩として、まずは日常のなかでできることから始めてみてください。
今日紹介した対処法や生活習慣の中から、まずは一つを選び、明日からの仕事に取り入れてみてください。小さな積み重ねが、日中の集中力を支える土台になっていきます。
