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寝ても寝ても眠い秋はなぜ?セロトニンと自律神経の乱れと対策を解説

寝ても寝ても眠い秋はなぜ?セロトニンと自律神経の乱れと対策を解説

秋になると、しっかり寝ても寝ても眠く、日中の活動に支障を感じるという方もいるのではないでしょうか。なぜ秋だけ強い眠気が続くのかわからず、不安になることもあるでしょう。

秋の眠気の特徴として考えられるのが、いくつかの原因が重なっているパターンです。

例えば、日照時間の変化によるセロトニンの減少や、自律神経の乱れがあると考えられています。

本記事では、その原因からすっきり目覚めるための対処法、毎日の習慣や食事まで、今日から試せる方法をわかりやすく解説します。

秋の眠気の仕組みを知っておくと、あわてずに落ち着いて向き合えるようになるでしょう。

寝ても寝ても眠い秋はなぜ?主な原因

寝ても寝ても眠い秋はなぜ?セロトニンと自律神経の乱れと対策を解説

はじめに、秋に眠気が強まる主な原因を整理しましょう。原因は一つではなく、複数の要因が重なっていると考えられています。ここでは代表的な2つを見ていきます。

日照時間が短くなりセロトニンが減る

寝ても寝ても眠い秋はなぜ?セロトニンと自律神経の乱れと対策を解説

秋は日照時間が短くなり、日中に浴びる光の量が減っていきます。朝に太陽の光を浴びると、その刺激をきっかけにセロトニンがつくられるとされています。

そのため、光を浴びる時間が減る秋は、セロトニンがつくられにくくなりやすいでしょう。

セロトニンは眠りに関わるメラトニンの材料にもなるため、不足すると睡眠のリズムにも影響しやすくなります。(※1)

また、日中に外で過ごす時間が短くなると、体が昼と夜のリズムを感じ取りにくくなることもあります。通勤や買い物のときなど、日常のなかで意識して光を浴びる機会をつくってみましょう。

少しの工夫でも、続けることで体のリズムは整いやすくなります。

※1

朝晩の寒暖差で自律神経が乱れる

秋は朝晩と日中の気温差が大きくなりやすい季節です。

私たちの体は、自律神経のはたらきによって体温を一定に保っていますが、気温差が大きいと、その調整に負担がかかりやすくなると考えられています。

自律神経のバランスが乱れると、だるさや眠気、気分の落ち込みなど、さまざまな不調としてあらわれやすくなるでしょう。

夏の疲れが抜けきらないまま秋を迎えることも、眠気が続く一因と考えられます。

特に、朝晩の冷え込みが強い日や、日中との気温差が大きい日は、体が変化に追いつきにくくなります。こうした日が続くと疲れがたまり、眠気につながりやすいといえるでしょう。

寝ても眠い秋に出やすい体のサイン

寝ても寝ても眠い秋はなぜ?セロトニンと自律神経の乱れと対策を解説

自分の不調が秋の眠気と関係しているのか、気になる方もいるでしょう。ここでは、秋に出やすい体のサインを2つ取り上げます。当てはまるものがないか、振り返ってみましょう。

早めに気付くことで、対策も取り入れやすくなります。気になるサインがあれば、生活を見直すきっかけにしてみましょう。

昼食後に抗えない強い眠気に襲われる

昼食の後に、抗えないほどの強い眠気に襲われることはないでしょうか。

食後は誰でも眠くなりやすいものですが、秋の眠気が重なるとより強い眠気として感じられることがあります。

会議中や作業中に眠気で集中できないと感じることが増えたときは、体が休息を求めているサインかもしれません。

昼食後の眠気が毎日のように続くときは、食事の量や内容、前の晩の睡眠を振り返ってみましょう。眠気の強さや起こりやすい時間帯を知っておくと、対策も立てやすくなります。

朝から体が重くだるさが抜けない

朝、目が覚めても体が重く、だるさが抜けないと感じることもあります。睡眠が足りない状態が続くと、日中の強い眠気を感じやすくなるとされています。

しっかり寝たつもりでも眠気やだるさが続く場合は、睡眠の質が下がっている可能性もあります。生活のリズムや眠りの環境を見直してみるとよいでしょう。

寝る時刻や起きる時刻が日によってばらばらだと、体内時計が乱れてだるさが残りやすくなります。まずは起きる時刻を一定にすることから始めてみてはいかがでしょうか。

秋の眠気にすぐできる対処法

寝ても寝ても眠い秋はなぜ?セロトニンと自律神経の乱れと対策を解説

ここからは、眠気を感じたときにすぐ試せる対処法を紹介します。特別な準備がいらず、仕事や家事の合間にも取り入れやすい方法です。

眠気を感じたその場で試せるので、覚えておくとよいでしょう。

起床後に15分ほど太陽の光を浴びる

寝ても寝ても眠い秋はなぜ?セロトニンと自律神経の乱れと対策を解説

朝に太陽の光を浴びることは、眠気対策の基本です。起床後に光を浴びると体内時計が整い、セロトニンの分泌が促されるとされています。(※2)

起床後の15分ほど、カーテンを開けて日光を浴びたり、ベランダに出たりするだけでも役立ちます。曇りの日でも屋外の光は十分に強いため、外の光を意識して取り入れてみましょう。

朝起きてすぐに光を浴びると、夜には自然な眠気が訪れやすくなるとも考えられています。窓際で朝食をとるなど、忙しい朝でも続けやすい方法から取り入れてみましょう。

朝の習慣として身につけば、一日を気持ちよくスタートできます。

※2

昼に15分の仮眠をとって頭を切り替える

どうしても眠気が取れないときは、短い仮眠を取り入れるのも一つの方法です。

昼寝は午後の眠気を解消するのに役立ち、15分ほどの短い仮眠で十分とされています。(※3)

仮眠が長すぎると夜の眠りに影響するため、短めにとどめるのがポイントです。机に伏せる程度の姿勢で目を閉じるだけでも、午後の眠気をやわらげる助けになります。

仮眠の前に温かいお茶やコーヒーを飲んでおくと、目覚める頃にすっきりしやすいという工夫もあります。夕方以降の仮眠は夜の眠りを妨げやすいため、避けるのがおすすめです。

※3

生活リズムを整えて秋の眠気を防ぐ習慣

寝ても寝ても眠い秋はなぜ?セロトニンと自律神経の乱れと対策を解説

その場しのぎだけでなく、毎日の習慣から眠気を防ぐことも大切です。ここでは、生活のリズムを整える習慣を2つ紹介します。毎日の積み重ねが、秋の眠気を防ぐ土台になります。

起床と就寝の時刻を毎日そろえる

自律神経のリズムを保つには、規則正しい生活が土台になります。毎日ほぼ同じ時刻に起きて眠るなど規則正しい生活を心がけると、睡眠のリズムが整いやすくなるとされています。(※4)

休日も平日と大きく変えず、起床時刻をそろえることがポイントです。朝の光を浴びる習慣とあわせると、リズムがより整いやすくなります。

夜ふかしをした翌日も、いつもの時刻に起きて朝の光を浴びると、リズムが元に戻りやすくなります。寝つけない日があっても、起きる時刻を保つことを優先するとよいでしょう。

※4

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/suimin/index.html (P27)

羽織れる上着を用意して寒暖差に備える

秋は朝晩と日中の気温差が大きく、体が冷えたり温まったりを繰り返しやすい季節です。

羽織れる上着を持ち歩き、こまめに体温を調整することで、寒暖差による負担をやわらげることができます。

首や手首、足首を温めると、体全体が冷えにくくなります。無理なく体温を保つ工夫が、自律神経の負担を減らすことにつながるでしょう。

室内と屋外の気温差が大きいときも、上着があれば体への負担を減らせます。カーディガンやストールなど、手軽に着脱できるものを一枚持っておくと便利です。

外出時だけでなく、冷房や暖房の効いた室内でも役立ちます。

秋の眠気を防ぐ食事と栄養のとり方

寝ても寝ても眠い秋はなぜ?セロトニンと自律神経の乱れと対策を解説

食事の内容やとり方も、日中の眠気に関わっています。ここでは、眠気を防ぐ食事の工夫を2つ紹介します。食べる順番や食材を少し意識するだけで取り入れられる工夫を選びました。

野菜から先に食べて血糖値の急上昇を抑える

食事の後に強い眠気を感じるのは、食後に血糖値が大きく上下することも関係すると考えられています。

野菜から先に食べると、糖の吸収がゆるやかになり、血糖値の急な上昇を抑えやすいとされています。

ご飯やパンなどの主食をとる前に、サラダや汁物から食べ始めるだけでも取り入れやすい工夫です。よく噛んでゆっくり食べることも、食後の眠気をやわらげる助けになります。

早食いは血糖値が急に上がりやすく、食後の眠気にもつながりやすいとされています。ひと口ごとに箸を置くなど、ゆっくり食べる工夫も取り入れてみてはいかがでしょうか。

バナナや大豆製品でトリプトファンをとる

眠りのリズムを支える栄養にも目を向けてみましょう。バナナや大豆製品などに含まれるトリプトファンは、セロトニンやメラトニンの材料になるとされています。(※5)

トリプトファンは、バナナ・大豆製品・乳製品などに含まれています。特定の食品にかたよらず、主食・主菜・副菜をそろえたバランスのよい食事を心がけましょう。

朝食でトリプトファンを含む食品をとると、日中にセロトニンがつくられ、夜の眠りにもつながりやすいと考えられています。

朝は忙しくても、バナナやヨーグルトなど手軽なものから取り入れてみましょう。毎日の食事を楽しみながら、少しずつ意識してみるとよいでしょう。

※5

夜ぐっすり眠って秋の眠気を減らす方法

寝ても寝ても眠い秋はなぜ?セロトニンと自律神経の乱れと対策を解説

日中の眠気を減らすには、夜の睡眠の質を高めることが欠かせません。ここでは、深い眠りにつくための工夫を2つ紹介します。どちらも今夜から取り入れやすいものばかりです。

夜の過ごし方を少し変えるだけでも、眠りは変わってきます。

就寝1時間前に湯船で体を温める

寝ても寝ても眠い秋はなぜ?セロトニンと自律神経の乱れと対策を解説

寝る前に体を温めることは、深い眠りにつく助けになります。就寝の1時間ほど前に湯船で体を温めておくと、その後に眠気が訪れやすくなるとされています。(※6)

お湯の温度は40度ほどのぬるめにし、ゆっくりつかるのがおすすめです。就寝の直前ではなく、少し前に入浴を済ませておくと、眠りにつきやすくなります。

シャワーだけで済ませるよりも、湯船につかったほうが体の芯まで温まりやすくなります。入浴後は体温が下がっていくため、その流れに合わせて布団に入るとよいでしょう。

湯船につかる時間は、10〜15分ほどを目安にしてみましょう。(※7)

※6

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/suimin/index.html (P27)

※7

就寝1時間前からスマートフォンを見ない

眠る前の光の浴び方にも注意が必要です。就寝前にスマートフォンなどの強い光を浴びると、眠りを促すメラトニンの分泌が抑えられてしまうとされています。(※8)

就寝の1時間前からはスマートフォンやパソコンの画面を控え、部屋の照明も少し落としておくとよいでしょう。心を落ち着けて過ごす時間をつくることが、スムーズな入眠につながります。

どうしても使うときは、画面を暗めに設定したり、目から離して見たりする工夫もあります。就寝前は読書や軽いストレッチなど、光の刺激が少ない過ごし方に切り替えてみましょう。

※8

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/suimin/index.html (P23)

秋の眠気が続くときの注意点

寝ても寝ても眠い秋はなぜ?セロトニンと自律神経の乱れと対策を解説

対策をしても眠気が続く場合は、少し注意して様子を見たいポイントがあります。無理をせず、体からのサインに目を向けてみましょう。早めに気付いて備えておくことが重要です。

貧血や甲状腺の不調が隠れていないか確かめる

秋の眠気だと思っていても、強い眠気やだるさが長く続く場合は、ほかの原因が隠れていることもあります。

例えば、貧血や甲状腺のはたらきの低下などでも、強い眠気やだるさがあらわれることがあるとされています。(※9)

生活を見直してもよくならない場合は、自己判断で済ませず、体の状態を確かめることが大切です。

特に、動悸や息切れ、むくみや体重の変化などを伴うときは、注意したいサインのこともあります。気になる症状があるときは、早めに確かめておくとよいでしょう。

※9

https://www.mhlw.go.jp/topics/2006/11/dl/tp1122-1d37.pdf (P6)

日常生活に支障が出たら内科を受診する

眠気やだるさによって、仕事や家事など日常生活に支障が出ている場合は、早めに医療機関に相談しましょう。

特に、休んでも回復しない強い症状が続くときは、内科などの受診を検討することがすすめられます。

受診の際は、いつからどのような症状があるかを整理して伝えて、状態を把握してもらいやすくしておくことが大切です。

どの科にかかればよいか迷うときは、まず内科で相談すると、必要に応じて専門の科を紹介してもらえます。眠気だけでなく、気になる症状もあわせて伝えるとよいでしょう。

早めに相談することで、不安をかかえこまずに過ごせるようになります。

睡眠を内側から支える秋の習慣

寝ても寝ても眠い秋はなぜ?セロトニンと自律神経の乱れと対策を解説

生活習慣に加えて、毎日の食事から睡眠を支える視点も紹介します。最後に、内側から整える習慣を2つ取り上げます。食べ物や飲み物は、あくまで生活習慣を支える一部として考えましょう。

発酵食品やお酢を毎日の食事に取り入れる

毎日の食事に、発酵食品やお酢を取り入れてみてはいかがでしょうか。

味噌・納豆・ヨーグルトなどの発酵食品や酢の物は、毎日の食卓に取り入れやすい食品です。

特定の食品にかたよらず、いろいろな食材をバランスよく組み合わせることを心がけましょう。

毎日のことなので、無理なく続けられる方法を選ぶことがポイントになります。汁物に味噌を使う、あと一品に酢の物を添えるなど、取り入れやすいところから試してみましょう。

寝る前にGABA入りのお酢ドリンクを飲む

寝る前の習慣として、飲み物を工夫している方もいます。

GABAはアミノ酸の一種で、発酵食品などにも含まれる成分です。お酢を使った飲み物を、一日の終わりに取り入れる方もいます。

ただし、特定の食品や飲み物だけに頼るのではなく、これまで紹介した睡眠や生活のリズムを整えることを土台にすることが大切です。

飲み物はあくまで習慣の一つと考え、頼りすぎないようにしましょう。それよりも、朝の光を浴びることや規則正しい生活といった土台を整えることを優先したいところです。

寝ても寝ても眠い秋はなぜ?セロトニンと自律神経の乱れと対策を解説

生活を整えて秋もすっきり目覚めよう

ここまで、秋の眠気の原因と、その対策となる習慣を見てきました。どれも特別なことではなく、毎日の暮らしのなかで続けられます。

大切なのは、朝の光を浴びる習慣と、十分な睡眠時間を確保して生活のリズムを整えることです。

秋の眠気は、体からの自然な反応でもあります。上手につき合いながら、生活を少しずつ整えていきましょう。

今日紹介したなかから取り入れやすいものを一つ選び、少しずつ続けていくことで、秋もすっきりと目覚められる毎日に近づいていくはずです。

参考文献

  1. 文部科学省「第3章 健康なくらしに寄与する光 2 光の治療的応用―光による生体リズム調節―:文部科学省」
  2. e-ヘルスネット「快眠と生活習慣」
  3. 厚生労働省「睡眠対策」
  4. e-ヘルスネット「セロトニン」
  5. 厚生労働省「寝ても寝ても眠い秋はなぜの参考資料」