
寝る前に豆乳を飲むのはよいこと?タイミングや量、栄養素、食生活に取り入れる方法を解説
217 寝る前に豆乳を飲むのはよいこと?タイミングや量、栄養素、食生活に取り入れる方法を解説
豆乳は、大豆由来のたんぱく質や大豆イソフラボンなどを含み、毎日の食事に取り入れやすい飲み物です。
一方で、寝る前に飲む場合は豆乳の種類や量、飲むタイミングなどを考える必要があります。
この記事では、豆乳に含まれる栄養や種類、大豆イソフラボンの摂取について整理し、夜に取り入れる際のポイントや注意点を解説します。
日々の食事とのバランスを考えながら、自分に合った夜の過ごし方を見つけましょう。
寝る前に豆乳を飲むのはよいこと?

豆乳を寝る前に取り入れる場合は飲むこと自体だけでなく、含まれる栄養や飲む量、夕食とのバランスなどを考えることが大切です。
健康や美容を意識していると、夜に飲めばよいのではと考えがちですが、生活スタイルによって適した取り入れ方は異なります。
ここでは、寝る前の豆乳について気になりやすいポイントを確認し、自分の食生活に取り入れる際に確認したい点を整理します。
不足しがちな栄養素を補うのに役立つ
豆乳は、普段の食事で不足しやすい栄養素を補う選択肢の一つです。
食品成分データベースによると、豆乳にはたんぱく質や脂質などが含まれており、200g(約200mL)ではたんぱく質を約7.2g摂取できます(※1)。
寝る前の豆乳は、不足している栄養を補う一つの方法ととらえ、1日の食事全体を見ながら無理なく取り入れるとよいでしょう。
小腹が空いたときの選択肢になる
豆乳は、夜に感じる空腹を落ち着かせたいときの飲み物として取り入れる方法があります。
夕食から就寝まで時間が空いて小腹が気になる場合は、菓子類などを追加する代わりに、豆乳を少量取り入れることで間食の選択肢を増やせます。
ただし、豆乳を飲めば必ず空腹感を抑えられるとは限らず、夕食の量や時間、1日の食事内容によっても感じ方は変わります。
寝る前に空腹を感じたときは、豆乳を夜食の代わりになる特別な飲み物と考えるのではなく、普段の食生活に無理なく加えられる食品の一つとして考えるとよいでしょう。
豆乳に含まれる主な栄養素

豆乳には、たんぱく質や炭水化物をはじめ、カリウムやマグネシウム、葉酸などの栄養素が含まれています。
ただし、豆乳の種類によって栄養成分は異なります。
そのため、寝る前に豆乳を取り入れる際は、どの栄養素が入っているかだけを見るのではなく、商品の表示を確認しながら、普段の食事で不足している栄養素や摂取量とのバランスを考えることが大切です。
イソフラボン
イソフラボンは、大豆や大豆製品に含まれる成分で、エストロゲンと構造が似ていることから植物性エストロゲンとも呼ばれています(※2)。
豆乳にも含まれますが、含有量は原料となる大豆や製造方法などによって異なるため、商品ごとの表示を確認することが大切です。
たんぱく質

豆乳には、身体をつくる材料となるたんぱく質が含まれています。また、たんぱく質を構成するアミノ酸の一つであるトリプトファンも含まれており、無調整豆乳100gあたり53mgとされています(※3)。
トリプトファンは、たんぱく質を構成する必須アミノ酸の一つで、食事から摂る必要があります。
寝る前の豆乳は、睡眠のための特別な飲み物というより、たんぱく質などを補える食品の一つとして、1日の食事内容や摂取量を考えながら取り入れるとよいでしょう。
ビタミン・ミネラル
豆乳には、ビタミン類やミネラルも含まれています。特にビタミンB群は、食事から摂取した栄養素を体内で利用するために関わる栄養素です(※4)。
また、カリウムやマグネシウムなどのミネラルも身体のさまざまな機能を保つうえで必要です。
寝る前に豆乳を飲む場合も、特定の栄養素を補う目的だけに偏らず、普段の食事で野菜や果物、肉や魚などを組み合わせることが大切です。
商品の栄養成分表示も確認しながら、自分の食生活に合ったものを選びましょう。
豆乳の適切な量と大豆イソフラボンの摂取目安

豆乳を毎日の習慣にするなら、多く飲むほどよいと考えるのではなく、1日の食事全体とのバランスを確認することが大切です。
一般的な成人について、食品安全委員会は大豆イソフラボンの安全な一日摂取目安量の上限値を、アグリコン換算で70〜75mg/日としています(※5)。
この数値は豆乳だけを対象にした1日の摂取量ではなく、豆腐や納豆などを含めた大豆食品からの摂取を考える際の目安です。
そのため、寝る前に豆乳を飲む場合も、夕食や日中に大豆食品をどの程度食べているかを振り返り、必要以上に重ねないことがポイントです。
豆乳の種類と選び方

豆乳は、主に無調整豆乳・調製豆乳・豆乳飲料の3種類に分けられます。
それぞれ大豆固形分や原材料、味わいが異なるため、寝る前に取り入れる場合も飲みやすさだけでなく栄養成分や原材料を確認することが大切です。
ここでは、種類ごとの特徴を確認し、自分の目的や食生活に合わせて選ぶためのポイントを整理します。
無調整豆乳の特徴
無調整豆乳は、大豆から熱水などでたんぱく質やその他の成分を溶出させ、繊維質を取り除いて作られる豆乳です(※6)。
無調整豆乳は、大豆本来の風味を感じやすい点が特徴です。
寝る前に飲む場合は、健康によいからと種類だけで判断するのではなく、商品の栄養成分表示や原材料を確認することが大切です。
大豆の風味が気にならず、余分な味付けを避けたい場合には、無調整豆乳を選択肢の一つとして検討できます。
調製豆乳・豆乳飲料の特徴
調製豆乳と豆乳飲料は、どちらも豆乳を飲みやすく仕上げたタイプです(※7)。
無調整豆乳と比べると、調味料や風味原料によって大豆特有の風味が抑えられている商品もあり、豆乳の味が苦手な方でも選びやすいでしょう。
ただし、商品によって原材料や栄養成分は異なるため、寝る前に飲む場合はエネルギーや糖質などの表示も確認しておきましょう。
豆乳を選ぶ際は、無調整豆乳の方がよいと一律に決めるのではなく、大豆の風味をそのまま楽しみたいのか、飲みやすさを重視するのかを基準に選ぶことがポイントです。
豆乳を飲むタイミング

豆乳を飲むタイミングは、特定の時間帯だけにこだわるより、1日の食事量や夕食との間隔、就寝までの時間などを踏まえて考えることが大切です。
食事はタイミングだけでなく、全体のバランスを整えることが基本です。ここでは、それぞれのタイミングで取り入れる場合の考え方を整理します。
寝る前に飲みたい場合も、夕食で十分に食べているか、空腹を感じているかなどを振り返りながら、自分の生活リズムに合わせて無理のない方法を確認していきましょう。
朝に飲む
朝食で豆乳を取り入れると、食事にたんぱく質を加えやすくなります。
特に朝は食欲がなく、パンや果物など軽めの食事になりやすい方には、豆乳を組み合わせる方法があります。
ただし、豆乳だけで朝食を済ませるのではなく、主食や野菜、卵なども含めて食事全体を整えることが基本です。
また、調製豆乳や豆乳飲料は商品によって糖質やエネルギー量などが異なるため、朝に習慣的に飲む場合は栄養成分表示も確認しましょう。
間食として飲む

昼食と夕食の間などに小腹が気になる場合は、豆乳を間食の選択肢として取り入れる方法があります。
ただし、豆乳もエネルギーを含む飲み物であるため、間食として何度も飲めばよいわけではありません(※8)。
また、調製豆乳や豆乳飲料は商品によってエネルギーや糖質などが異なります。習慣的に飲む場合はパッケージの栄養成分表示を確認し、食事量とのバランスを見ながら選びましょう。
寝る前は就寝直前を避けて飲む
豆乳を夜に取り入れる場合は、就寝直前に飲むことを習慣にするのではなく、就寝までの時間に余裕を持たせることを意識しましょう。
また、飲み物であっても一度に多く摂れば夜間にトイレへ行きたくなり、睡眠が中断される可能性があります(※9)。
寝る前に豆乳を飲みたい場合は、眠る直前に飲むのではなく、就寝までの時間や夕食との間隔を考えて取り入れることが大切です。
夕食後に十分な量を摂っている場合は無理に追加せず、空腹感があるときなど、自分の食事状況に合わせて調整しましょう。
寝る前に豆乳を飲むときのポイント

豆乳を寝る前に取り入れる際は、飲む量やタイミングだけでなく、夕食の内容や就寝までの時間も合わせて考えることが大切です。
無理に新しい習慣を増やすのではなく、普段の生活のなかで続けやすい方法を選ぶと取り入れやすくなります。
ここでは、豆乳を寝る前に飲むときのポイントを確認していきましょう。
飲む量に注意する
寝る前に豆乳を取り入れる場合は、健康によいからと量を増やすのではなく、1日の食事全体とのバランスを考えることが大切です。
豆乳には大豆イソフラボンが含まれており、食品安全委員会は、成人の大豆イソフラボンの安全な一日摂取目安量の上限値をアグリコン換算で70〜75mg/日としています(※10)。
ただし、この数値は豆乳だけではなく、豆腐や納豆、味噌などを含む大豆食品全体からの摂取を考えたものです。
また、就寝直前の夜食は睡眠・覚醒リズムに影響する可能性があるため、控えるようにしましょう(※11)。
温めて飲む

豆乳を温めて飲むこと自体に、睡眠を改善する特別な効果が確認されているわけではありません。
ただ、冷たい飲み物が苦手な方や、夜に温かい飲み物でゆっくり過ごしたい場合には飲み方の一つとして取り入れられます。
温める場合は、鍋や電子レンジなどを使って、熱すぎない程度に飲みやすい温度にするとよいでしょう。
電子レンジを使用する際は、容器や加熱時間は商品表示に従い、やけどにも注意してください。また、豆乳を温めたからといって就寝直前に多量に飲む必要はありません。
夜食を控えることもよい睡眠のためのポイントとされているため、夕食の量や就寝までの時間も踏まえて調整しましょう(※12)。
アレルギーに注意する
豆乳は大豆から作られるため、大豆アレルギーがある方は摂取を控える必要があります。
食物アレルギーは、食品に含まれるたんぱく質などを身体が異物と認識することで、じんましんや皮膚のかゆみ、腹痛、嘔吐などの症状が現れることがあります(※13)。
これまで大豆製品を問題なく食べていた場合でも、豆乳を飲んだ後に体調の変化があったときは、無理に飲み続けないようにしてください。
症状が気になる場合やアレルギーが疑われる場合は、医療機関へ相談することも検討しましょう。
豆乳を毎日の食生活に取り入れる方法

豆乳は、そのまま飲むだけでなく、朝食や間食などにも取り入れられます。
毎日続けるためには、特別な準備を増やすよりも、普段の食事に無理なく組み込める方法を選ぶことがポイントです。
ここでは、飲み物として取り入れる方法から料理への活用まで、生活スタイルに合わせて実践しやすい工夫を整理します。
料理に活用する
豆乳はそのまま飲むだけでなく、スープやシチュー、グラタンなどの料理にも活用できます。
例えば、牛乳を使う料理の一部を豆乳に置き換えたり野菜を使ったスープに加えたりすると、豆乳を飲むことが習慣になりにくい方でも取り入れやすくなります。
また、加熱する料理に使う場合は、商品に記載された使用方法を確認しましょう。
豆乳には無調整豆乳・調製豆乳・豆乳飲料があり、それぞれ大豆固形分や原材料などの規格が異なります。
料理に使う目的や味の好みに合わせて選ぶと、毎日の食事へ無理なく組みやすくなります。
飲み物にアレンジする
豆乳はそのまま飲むだけでなく、コーヒーや紅茶、ココアなどと組み合わせることで、味に変化をつけて楽しめます。
大豆特有の風味が苦手な場合でも、好みの飲み物と合わせることで取り入れやすくなるでしょう。
例えば、無糖のコーヒーやココアに豆乳を加えれば、普段の飲み物を変える感覚で取り入れられます。甘味のある飲料と合わせる場合は、砂糖やシロップの量が増えすぎないよう注意しましょう。
睡眠のために整えたい生活習慣

睡眠について考える際は、寝る前の一つの習慣だけに頼るのではなく、普段の生活全体を見直すことが大切です。
適度な運動や規則正しい生活、夜食やカフェインを控えること、光や温度などの睡眠環境を整えることが大切とされています(※14)。
例えば、寝る前の豆乳が自分に合っていると感じても、飲む量や時間帯によっては負担になることがあります。
そのため、豆乳を飲むべきかだけで考えず、夕食から就寝までの過ごし方や眠りやすい環境になっているかも一緒に確認しましょう。
就寝直前の食事を控え、眠気が訪れてから寝床に入ることも睡眠習慣を整えるポイントです。
いろいろな方法を一度に始める必要はありません。まずは取り組みやすい習慣を一つ選び、無理なく続けられるかを確かめてみましょう。
負担を感じる方法は無理に続けず、自分の生活に取り入れやすいものを残していくことで、長く続けやすい睡眠習慣につながります。
豆乳を無理なく食生活に取り入れよう

豆乳は、大豆由来のたんぱく質などを含む食品の一つです。ただし、寝る前に飲めば睡眠の質が高まると考えるのではなく、夕食とのバランスや飲む量、就寝までの時間などを含めて、自分に合う取り入れ方を考えましょう。
大豆食品を摂る際は、豆乳だけでなく豆腐や納豆なども含めた摂取量を意識することが大切です。
まずは朝食に加える、間食として飲むなど、負担の少ない方法を一つ試してみましょう。
続けやすければ習慣として残し、負担を感じる場合は時間帯や量を変えるなど、無理のない範囲で調整することがポイントです。
睡眠についても、就寝直前の夜食を控える、眠る前にリラックスするなどできることから取り入れてみてください。
食事に加えて、睡眠環境や生活リズムも見直してみましょう。
参考文献
- 文部科学省 食品成分データベース「食品成分データベース」「豆類/だいず/[その他]/豆乳/豆乳 - 01.一般成分表-無機質-ビタミン類」
- 農林水産省「大豆及び大豆イソフラボンに関するQ&A:農林水産省」
- 食品安全委員会「大豆及び大豆イソフラボンに関するQ&A」
- 農林水産省「寝る前に豆乳を飲むのはよいことの参考資料」
- 頻尿、過活動膀胱、尿失禁、骨盤臓器脱|診療内容|泌尿器科
- 食品安全委員会「食品安全委員会e-マガジン【読み物版】[大豆イソフラボン その2] (2014.3.27)」
- 厚生労働省「健康づくりのための睡眠ガイド2023」
- 消費者庁「食物アレルギー表示に関する情報」
- 厚生労働省「寝る前に豆乳を飲むのはよいことの参考資料」
