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寝る前のトマトジュースは快眠につながる?飲み方のコツや注意点を解説

寝る前のトマトジュースは快眠につながる?飲み方のコツや注意点を解説

健康のためにトマトジュースを飲んでいる方のなかには、寝る前に飲んでも問題ないのか気になっている方もいるでしょう。トマトジュースにはリコピンやGABA、カリウムなどが含まれ、栄養面での利点が知られている飲み物です。

GABAは機能性表示食品の機能性関与成分として届け出られており、睡眠と結びつけて紹介される場面もあります。ただし飲むだけで眠りが変わると言い切れる根拠はないため、量や塩分や飲む時間への細かな配慮が欠かせません。

この記事では成分の特徴と睡眠との関わりから、飲み方のコツや控えたほうがよい条件までを公的機関の情報をもとに整理します。自分にとって無理なく続けられる量を見つけ、睡眠を支える生活習慣も見直していくための参考にしてください。

寝る前にトマトジュースを飲んでも大丈夫?

寝る前のトマトジュースは快眠につながる?飲み方のコツや注意点を解説

持病がなく体調に不安のない方であれば、就寝前にトマトジュースを飲むこと自体に大きな問題はありません。気をつけたいのは量と飲む時間であり、寝る直前にまとめて飲むと胃腸への負担や夜間の尿意につながる場合があります。

目安はコップ1杯程度とし、就寝の30分前までに飲み終えるようにすると体への負担を抑えやすくなります。食塩や砂糖が添加された製品では塩分と糖質が増えるため、寝る前に飲むなら次の4つを意識してみましょう。

量:コップ1杯にあたる200ml程度にとどめ、糖質や塩分のとりすぎを防ぐ

時間:就寝の30分前までに飲み終え、胃腸が落ち着いた状態で床に入る

温度:冷たいまま飲まず、常温に戻すか温めて体を冷やしすぎないようにする

種類:食塩と砂糖が不使用の製品を選び、余分な塩分と糖質を避ける

これらの条件を1つずつ整えていけば、寝る前であっても負担を感じにくい1杯として無理なく続けられます。

トマトジュースに含まれる主な成分

寝る前のトマトジュースは快眠につながる?飲み方のコツや注意点を解説

トマトジュースには野菜由来の色素やミネラル、アミノ酸といった性質の異なる成分がまとめて含まれています。赤い色のもとになるリコピンは、厚生労働省eJIMによるとビタミンAには変換されないカロテノイドの一種です。(※1)

リコピン以外にも性質の異なる成分が含まれているため、代表的なものを4つに整理すると次のとおりになります。

GABA:アミノ酸の一種で、トマトなどの野菜のほか発酵食品や穀物にも含まれる

カリウム:ナトリウムの排出に関わるミネラルで、日本人に不足しやすいとされる(※2)

リコピン:トマトの赤い色をつくるカロテノイドで、ビタミンAには変換されない成分

食物繊維:野菜由来の成分で、日頃の食事では不足しやすく、意識して補いたい栄養素の1つ

同じトマトジュースでも製品ごとに食塩や砂糖の有無は変わるため、購入前に栄養成分表示を見比べてみてください。

※1

※2

寝る前のトマトジュースと睡眠の関係

寝る前のトマトジュースは快眠につながる?飲み方のコツや注意点を解説

寝る前のトマトジュースが睡眠と結びつけて語られる背景には、含まれているGABAという成分の存在があります。GABAはアミノ酸の一種であり、睡眠の質に関わる機能性関与成分として数多くの食品で届け出られています。

ただしトマトジュースを飲むだけで眠りそのものが変わると言い切れる根拠は、現時点では示されていません。ここでは、GABAと睡眠との関わりについて、機能性表示食品の届出内容も踏まえながら見ていきましょう。

GABAとリラックスに関する届出

GABAは、トマトなどの野菜のほか、発酵食品や穀物にも広く含まれているアミノ酸の一種として知られています。機能性表示食品の分野では、一時的な精神的ストレスや疲労感の緩和に関わる機能の届出も数多く行われています。

この制度は事業者が科学的根拠を消費者庁長官へ届け出ることで運用されており、国が個別に審査するものではありません。(※4)

届出表示は効果を保証する内容と異なるため、リラックスを支える要素の1つとして受け止めるのが現実的です。特定の食品だけに頼ることなく、日頃の食習慣のなかで無理なく取り入れられる方法を少しずつ探してみてください。

※4

GABAと睡眠の質に関する研究報告

GABAを機能性関与成分とする食品では、睡眠の質に関わる機能についての届出が、数多く行われています。眠りの深さや目覚めに関する機能が報告されている旨の表示ですが、その対象はあくまで個々の届出製品です。(※5)

根拠となるのは事業者が届け出た研究レビューなどであり、個人ごとの体感まで約束する内容ではありません。表示に期待しすぎず、飲む時間や量を整えたうえで生活習慣の見直しと並行して続ける進め方が向いています。

眠りの悩みが長く続く場合には、食品よりも睡眠環境や生活習慣のほうから見直していく進め方が近道になります。

※5

快眠以外に知っておきたいトマトジュースの栄養

寝る前のトマトジュースは快眠につながる?飲み方のコツや注意点を解説

トマトジュースが注目を集めるのは、睡眠に関わる部分だけではなく日頃の体調管理という面からも同じです。一方で食品である以上、不調を治したり改善したりする働きまで期待してしまうのは、適切な見方ではありません。

期待できる範囲と言い切れない範囲を分けて理解しておくと、日々の食品選びの場面でも迷いにくくなります。ここでは、快眠以外に知っておきたい栄養について公的機関が示している情報も踏まえながら見ていきましょう。

塩分の摂り過ぎとむくみの関係を知っておく

トマトジュースには、ミネラルの一種であるカリウムが含まれており、体液の浸透圧の調整に関わっています。カリウムは、体内にたまってしまった余分なナトリウムの排出を促す作用が知られているミネラルの1つです。(※6)

塩分をとりすぎてしまうと体内に水分をためこみやすくなるため、翌朝の顔や脚の張りにつながる場合があります。ただしむくみの要因は食事だけに限らず、長時間にわたって座り続ける習慣や睡眠不足なども関わってきます。

食事の見直しだけでなく、日中に体を動かす時間をしっかり確保する工夫もあわせて取り入れてみてください。

※6

GABAには血圧に関する機能性表示の届出がある

機能性表示食品の分野では、GABAについて血圧に関わる機能の届出も、数多くの製品において行われています。表示されているのは、血圧が高めの方に適した機能が報告されているという、限られた範囲にとどまる内容です。(※7)

対象となるのは一定量のGABAを含む届出製品であり、トマトジュース全般にあてはまるものではありません。血圧が気になる場合には、減塩や適度な運動、体重管理などの生活習慣の見直しのほうが確かな土台になります。

食品はあくまで補助的な選択肢として位置づけたうえで、医師から受けている指示のほうを優先してください。

※7

快眠につながるトマトジュースの飲み方のコツ

寝る前のトマトジュースは快眠につながる?飲み方のコツや注意点を解説

寝る前にトマトジュースを取り入れるなら、飲む量や時間まで含めた飲み方を整えることが大切になってきます。同じ1杯であっても飲むタイミングや温度、製品の選び方によって体への負担の大きさは大きく変わってきます。

特に就寝直前に飲みすぎてしまうと夜間の尿意や胃腸への負担を招き、眠りを分断する要因にもなりかねません。ここでは無理なく続けられる飲み方のコツについて、5つの視点に分けながら順番に1つずつ見ていきましょう。

寝る30分前に飲む

飲むタイミングは、就寝の30分ほど前を目安にしておくと、日々の生活のなかにも取り入れやすくなります。厚生労働省は、就寝直前の夜食や間食が体内時計を後退させ、翌朝の睡眠休養感を低下させると示しています。(※8)

胃腸が働いたままの状態で床に入ると、寝つきにくさや夜中の目覚めにつながりやすくなるため注意が必要です。寝床に就く前の1時間はリラックスする時間にあてると入眠しやすくなると、同じ資料のなかでも示されています。

帰宅が遅くなった日には夕食の後すぐに飲み、就寝までの間隔を意識して空けるところから試してみましょう。

※8

コップ1杯程度を飲む

寝る前のトマトジュースは快眠につながる?飲み方のコツや注意点を解説

寝る前に飲む量は、コップ1杯にあたる200ml程度を上限の目安にしておくと体への負担を抑えられます。飲む量が増えるほど糖質や塩分、カリウムの摂取量も比例して増えていくため、飲みすぎには注意が必要です。

夜間の尿意で目が覚めてしまうと睡眠が分断されてしまい、翌朝の睡眠休養感が下がる要因にもなりかねません。まずは少なめの量から始めて、翌朝の体調や目覚めの様子を確かめながら調整していく進め方がおすすめです。

健康のためと考えて飲む量をむやみに増やしていくと、かえって体への負担が大きくなるため注意してください。

冷たいまま飲まずに温めて飲む

冷蔵庫から出したままの状態で飲むと体が急に冷えてしまい、寝つきそのものを妨げる要因にもなりかねません。就寝前は手足から熱が放散されて深部体温が下がることで、眠りに入りやすい状態が整っていくと示されています。(※9)

冷たい飲み物はこの体温の変化を妨げてしまう場合もあるため、就寝前は飲む温度にも気を配る必要があります。一度常温に戻すか、電子レンジでぬるめの温度まで温めてから飲む方法のほうが、就寝前には向いた進め方です。

温めると香りが立ち、少量でも満足しやすくなるため、熱すぎない40度前後を目安にして調整してみましょう。

※9

食塩や砂糖が不使用のトマトジュースを選ぶ

寝る前のトマトジュースは快眠につながる?飲み方のコツや注意点を解説

製品を選ぶときには、パッケージにある食塩無添加や砂糖不使用といった表示をまず確認しておくと役立ちます。厚生労働省によると、食塩はとりすぎると高血圧や循環器疾患のリスクを高めると報告されている栄養素です。(※10)

塩分のとりすぎは夜間の排尿回数が増える要因の1つとされているため、食事全体で減塩を心がけることが大切です。(※11)味が物足りないと感じる場合には、レモン果汁や香味野菜を少量足したうえで風味を補う方法も選択肢に入ります。

砂糖が加えられた製品も就寝前には糖質のとりすぎにつながるため、原材料名もあわせて確かめてみてください。

※10

※11

朝に飲む場合との違いを知る

トマトジュースを朝の習慣として飲んでいる方も少なくなく、飲む時間帯による違いは意識されにくい部分です。

朝と夜の両方で飲む習慣があるなら、1日あたりの合計量を意識しながら少しずつ調整を重ねていきましょう。

寝る前に取り入れやすいトマトジュースのアレンジ

寝る前のトマトジュースは快眠につながる?飲み方のコツや注意点を解説

同じトマトジュースであっても、少し手を加えるだけで、寝る前にも取り入れやすい1杯へと変わってきます。味に変化がつくと飽きにくくなるため、無理なく続けられる習慣として生活のなかにも定着しやすくなります。

就寝前という時間帯を踏まえ、酸味や刺激が強すぎないアレンジを選ぶ配慮も、味の工夫と同じく欠かせません。ここでは、家にある食材だけで試せるアレンジを2つ取り上げながら取り入れ方についても見ていきましょう。

ほかの食品や調味料を加えてアレンジする

トマトジュースは身近な食品や調味料と組み合わせやすく、就寝前でも取り入れやすい方法として次の3つが挙げられます。

オリーブオイル:温めたトマトジュースに小さじ1杯ほどたらすと、口当たりがまろやかになり飲みやすくなる

牛乳やヨーグルト:同じ量ほど加えるとトマトの酸味がやわらぎ、飲み物としての満足感も高まりやすい

すりおろしたしょうが:少量加えると香りが立ち、寝る前でも体が温まる感覚につながりやすくなる

ただし就寝前は消化に時間がかかる食材を避けたうえで、刺激の強い香辛料も控えめにとどめる配慮が欠かせません。

酢を加えて飲む

トマトジュースに酢を少量加えると、さっぱりとした後味に変わるため、飲みやすさもぐっと増していきます。りんご酢や穀物酢といったまろやかなタイプを選んでおけば、酸味が強くなりすぎず飲みやすく仕上がります。

加える量の目安は小さじ1杯程度にとどめておき、味を確かめながら少しずつ調整していく進め方が現実的です。酢の酸味は空腹時に刺激となる場合もあるため、胃腸が弱い方であれば、さらに量を抑える必要が出てきます。

なお、酢を加えることで睡眠に関わる働きが得られるものではないため、味の変化を楽しむ工夫として取り入れてみてください。

寝る前にトマトジュースを飲む際の注意点と控えた方がよい方

寝る前のトマトジュースは快眠につながる?飲み方のコツや注意点を解説

トマトジュースはあくまで食品のため、飲み方や体質によっては、かえって体に負担がかかる場合もあります。健康に役立つ面だけに目を向けていると、飲む量や飲む時間による体への影響のほうを見落としやすくなります。

体に合わないと感じたときには無理に続けず、量や飲む時間を変えるという判断も、大切な選択肢の1つです。ここでは、寝る前に飲む際に注意したい条件と控えたほうがよい方について、4つに分けて見ていきましょう。

飲みすぎるとカリウムや糖質の過剰摂取につながる

厚生労働省によると、日本人のカリウム摂取量の平均値は目標量を下回っており、むしろ不足しやすい栄養素です。(※12)通常の食事で過剰になる場面は限られるものの、飲みすぎたときには次のような負担が体に生じやすくなります。

カリウム:腎臓の働きが低下している場合には排出が滞り、体内にたまりやすくなる

糖質:就寝前にまとまった量をとると、翌朝の目覚めや体調に影響が出る場合がある

カロリー:飲み物であっても杯数が重なれば、1日の摂取量は思った以上に増える

寝る前は1杯を上限としたうえで、日中にとる食事や飲み物とあわせながら全体の量を調整することが大切です。

※12

腎機能が低下している方は医師に相談する

腎臓の働きが低下している方の場合には、カリウムの摂取量そのものを制限する必要があると示されています。(※13)トマトジュースはカリウムを含む飲み物のため、自己判断で毎日の習慣にすると体に負担がかかりかねません。

野菜や果物にもカリウムは含まれているため、飲み物だけで判断せず食事全体を通して考える必要があります。制限すべき内容は腎臓の状態によって異なるため、一律の目安をそのままあてはめる考え方は適切ではありません。

健康診断などで腎臓に関する指摘を受けている方は、毎日の習慣にする前に一度医師へ相談するようにしてください。

※13

胸やけや胃もたれがある方量や時間に注意する

寝る前のトマトジュースは快眠につながる?飲み方のコツや注意点を解説

トマトジュースには酸味があることから、胃腸が弱っているときには強い刺激として感じる場面も出てきます。胸やけや胃もたれが続いている方の場合には、寝る前に飲む習慣そのものを一度控える判断も必要になります。

横になると胃の内容物が上がりやすくなるため、就寝の直前にまとめて飲む習慣は避けたほうがよいでしょう。食後すぐに横になる習慣も胃への負担につながるため、夕食からの間隔を意識して空けておく工夫が役立ちます。

どうしても取り入れたい場合には量を半分程度まで減らしたうえで、温めてから飲むという方法を試してみましょう。

糖尿病などで治療中の方は医師に相談する

糖尿病などで治療を受けている方の場合には、飲み物からとる糖質についても、これまで以上の配慮が欠かせません。厚生労働省も、夜食や間食の過剰摂取が続いた場合には糖尿病や肥満につながるおそれがあると示しています。(※14)

トマトジュースに含まれる糖質は野菜由来ですが、飲む量によっては1日の摂取量にも影響してくる成分です。飲み物はかまずにとれることから、野菜由来の糖質であっても短時間でまとまった量になりやすい性質があります。

治療を受けている方が新しい習慣を取り入れる際には、必ず事前に医師や管理栄養士へ相談するようにしてください。

※14

睡眠のためにトマトジュースとあわせて見直したい習慣

寝る前のトマトジュースは快眠につながる?飲み方のコツや注意点を解説

厚生労働省は、睡眠の質の改善に寄与する個別の食品について、現時点では特定されていないと示しています。(※15)成人ではおおよそ6時間以上を目安に睡眠時間を確保することが推奨されており、まずは量の確保が欠かせません。

厚生労働省の同じ資料をもとに、日々の生活のなかで続けやすい工夫を整理すると次のような習慣が挙げられます。

起床後に朝日を浴びて体内時計を整え、夜に眠気が訪れやすい状態をつくる

日中に中強度の運動を取り入れ、就寝の2〜4時間前までに終える

就寝の1〜2時間前に入浴し、体を温めてから寝床に入る

寝床に就く前の1時間はリラックスする時間にあて、仕事や家事から離れる

夕方以降はカフェインを控え、1日の合計で400mgを超えないようにする

すべてを一度に変える必要はないため、まずは取り組みやすい習慣から1つずつ試すところから始めてみましょう。

※15

トマトジュースは量と時間に気をつけて睡眠習慣とあわせて取り入れよう

寝る前のトマトジュースは快眠につながる?飲み方のコツや注意点を解説

寝る前に飲むトマトジュースは、量と飲む時間さえ整えておけば、食生活の一部として無理なく取り入れられます。コップ1杯程度にとどめて就寝の30分前までに飲み終え、食塩や砂糖が不使用の製品を選ぶ方法が基本です。

GABAについては睡眠や血圧に関わる機能の届出がある一方、飲むだけで眠りが変わる根拠は示されていません。腎臓の働きや治療の状況によっては控えたほうがよい場合もあるため、気になるときは医師へ相談してください。

睡眠を支える土台となるのは、睡眠時間の確保や朝の光、日中の活動量といった日々の習慣そのものにあります。トマトジュースは食生活の一部として楽しみながら、睡眠のほうは生活習慣の全体から見直していきましょう。

参考文献

  1. 厚生労働省 eJIM「寝る前のトマトジュースは快眠につながるの参考資料」
  2. e-ヘルスネット「健康日本21アクション支援システム Webサイト」
  3. 消費者庁「機能性表示食品について」
  4. 消費者庁「機能性表示食品の届出情報検索」
  5. 厚生労働省「健康づくりのための睡眠ガイド2023」
  6. e-ヘルスネット「健康日本21アクション支援システム Webサイト」