
タイカレーの種類は?それぞれの味や辛さの特徴、選び方を解説
タイでグリーン・レッド・イエロー・マッサマンなど複数のタイカレーを食べ、辛さや香り・甘味・具材が料理ごとに大きく異なることを実感した方も少なくないでしょう。
一方で日本では色や辛さの数字だけで分類されがちで、タイで使われるゲーンという呼称や、ペースト・ハーブ・ココナッツミルクによる違いまでは整理できていない場合もあります。タイカレーは、色で分けられる三種類だけの料理ではありません。
この記事の内容は、タイカレーの主な種類・種類ごとの違い・使われるペースト・具材・日本のカレーとの違い・家庭での楽しみ方・自分に合う選び方まで紹介していきます。
色や辛さの数字だけに頼らず、味の構造を理解することが、選び方の第一歩になります。現地で食べた記憶をたどりながら、自分に合う一皿を見つける手がかりにしてみてください。
タイカレーの主な種類

タイカレーは、タイ語でゲーンと呼ばれるスープ状の料理の総称です。色や辛さだけでなく、使われるペーストやハーブによって、味の方向性が大きく異なります。
代表的な六種類を知っておくと、日本で流通する商品名とタイでの呼称を結びつけやすくなります。まずはそれぞれの位置づけを、順番に確認していきましょう。
ゲーンキャオワーン(グリーンカレー)
ゲーンキャオワーンは、青唐辛子を使ったペーストにココナッツミルクを合わせた、辛さと甘味を併せ持つカレーです。日本ではグリーンカレーとして広く知られています。
タイハーブの香りが強く、爽やかさと刺激が同時に感じられる点が特徴です。ナスや鶏肉が具材として使われることも珍しくなく、青唐辛子ならではの鮮やかな緑色も印象的です。
辛さの強さは配合によって幅があり、同じグリーンカレーという名前でも、店によって印象が変わることは珍しくありません。
ゲーンペット(レッドカレー)
ゲーンペットは、赤唐辛子を使ったペーストが土台となるカレーで、日本ではレッドカレーと呼ばれています。ペットという言葉は、タイ語で辛いという意味を持つとされています。
ココナッツミルクの量は商品によって異なり、コクのある仕上がりとすっきりした仕上がりの両方が存在するでしょう。辛さの奥に赤唐辛子特有の香ばしさを感じられる点も魅力といえるでしょう。鶏肉や豚肉、魚介類など幅広い具材と合わせやすい点も特徴です。
ゲーンガリー(イエローカレー)
ゲーンガリーは、ターメリックを含むペーストを使い、黄色い色合いが特徴のカレーです。日本ではイエローカレーとして知られ、辛さが控えめな印象を持たれることが目立ちます。
ココナッツミルクをしっかり使う傾向があり、まろやかで食べやすい味に仕上がります。辛さに慣れていない方への入り口としても選ばれやすい種類だといえるでしょう。
じゃがいもや玉ねぎと合わせられる場合も見られ、日本のカレーに近い親しみやすさも魅力です。
ゲーンマッサマン(マッサマンカレー)
ゲーンマッサマンは、ココナッツミルクとタマリンド・パームシュガーを組み合わせた、甘味と酸味のバランスが特徴のカレーです。
辛さは控えめで、ナッツのコクも感じられるでしょう。甘味と酸味のバランスが際立つ点が、ほかのゲーンとの大きな違いです。
イスラム文化の影響を受けて成立したとされ、鶏肉や牛肉が使われる場合が目立ちます。じゃがいもや玉ねぎとともに煮込まれ、まろやかな味わいに仕上がるでしょう。
ゲーンパー(ジャングルカレー)

ゲーンパーは、ココナッツミルクを使わないカレーで、日本ではジャングルカレーと呼ばれています。唐辛子やハーブの刺激をやわらげる油分がないため、辛さや香りを直接感じやすいのが特徴です。
たけのこや豆など、山間部で手に入りやすい食材が使われてきた背景があるとされています。素材そのものの香りを楽しめる点も特徴のひとつといえるでしょう。すっきりとした後味を求める方に向いている一皿です。
ゲーンパネーン(パネーンカレー)
ゲーンパネーンは、レッドカレーペーストをベースに、ココナッツミルクを濃いめに使うカレーです。汁気が少なく、とろみのある仕上がりが特徴とされています。
ピーナッツの香ばしさが加わることもあり、まろやかな甘みと辛さのバランスを楽しめます。鶏肉や牛肉との相性がよく、ご飯に絡めやすい濃度も魅力です。
タイカレーの種類ごとの違い

タイカレーの違いは、色の印象だけで判断できるものではありません。似た色のカレーでも、使われるペーストやハーブが違えば味の方向性は大きく変わります。
唐辛子やペーストの配合・ココナッツミルクの有無・使われるハーブやスパイスという軸で見ていくことで、実際の味を予想しやすくなります。
公式の辛さ表記と体感がずれる理由も、こうした要素の組み合わせにあるでしょう。以下で紹介する特徴は一般的な例であり、使用する材料や地域、店舗、商品によって異なる場合があります。
唐辛子やペーストによって辛さが異なる
唐辛子の種類や量、ペーストの配合によって、カレーの辛さと香りは大きく変わります。
青唐辛子と赤唐辛子では香りの方向性も異なり、同じ辛さの数字でも印象が違って感じられる場合があるでしょう。
ペーストに含まれるハーブの種類によっても、刺激の質が変化します。数字だけを見るのではなく、使われている唐辛子やハーブの種類まで確認すると、好みに近い一皿を選びやすくなるでしょう。原材料表示は、味を予想するための手がかりになります。
ココナッツミルクの有無や使用量が異なる

ココナッツミルクは、辛さを包み込みまろやかにする役割を持っています。ゲーンパーのように使わない種類もあり、その場合は唐辛子の刺激を直接感じやすくなるでしょう。
使用量が増えるほど、コクと甘味が強く感じられる傾向があります。逆に量が少ないと、すっきりとした後味になりやすいでしょう。好みの濃厚さを基準に選ぶと、失敗が少なくなります。
使われるハーブやスパイスが異なる
一般的にタイカレーには、レモングラスやこぶみかんの葉・ガランガルなど、複数のハーブが使われます。種類によって配合が異なるため、香りの印象も料理ごとに変わってくるでしょう。
スパイスの使い方も、辛さだけでなく香りの厚みに影響を与えます。クミンやコリアンダーなどが加わることで、味に立体感が生まれる場合もあります。
ハーブの構成を知っておくと、爽やかさを求めるか、コクを求めるかで選び方を変えられるでしょう。香りの系統を知ることは、辛さ以上に好みを左右する要素かもしれません。
タイカレーに使われる主なゲーンペースト

タイカレーのペーストは、唐辛子の色だけが異なるものではありません。配合されるハーブや香味食材によって、香りや辛さの方向性が変わります。
色だけで辛さや香りを断定せず、原材料まで確認することが選び方のポイントです。(※1)
青唐辛子を使うグリーンカレーペースト
グリーンカレーペーストは、青唐辛子を軸に、レモングラスやこぶみかんの葉などのタイハーブを組み合わせてつくられます。
青唐辛子ならではの、青々とした爽やかな香りが特徴です。
ハーブの配合バランスによって、辛さと香りの印象は大きく変わります。同じグリーンカレーでも、商品や店舗によって味の方向性に幅が見られるでしょう。
爽やかさを重視するか、辛さを重視するかは、配合によって決まってきます。
赤唐辛子を使うレッドカレーペースト

レッドカレーペーストは、赤唐辛子を主体としながら、ガランガルやこぶみかんの皮などが加えられます。
商品や料理によって配合が異なるため、見た目の赤さだけで辛さの強さを予測することはできません。
赤唐辛子特有の深みのある辛さが特徴で、幅広い具材と組み合わせやすい一品です。ハーブの香りが強く出る商品もあれば、辛さが前面に出る商品もあり、同じ赤色のペーストでも辛さの奥行きが商品ごとに異なります。
タイカレーに使われる肉や野菜

タイカレーの具材は、カレーの種類や地域、家庭によって使い分けられています。鶏肉・豚肉・牛肉・魚介類など、肉の種類ひとつでも料理の印象は変わってくるでしょう。
野菜との組み合わせも、ソースの濃さやスパイスとの相性を考えて選ばれています。
鶏肉・豚肉・牛肉・魚介類などの具材
鶏肉はくせが少なく、さまざまなゲーンで使われる定番の具材です。うま味が控えめな分、ペーストやハーブの香りを引き立てやすい食材でもあります。豚肉や牛肉は、うま味とコクを加えたい料理で選ばれる傾向にあるでしょう。
魚介類は、レッドカレーやゲーンパーなど、香りが強めのカレーと合わせられる場合が目立ちます。
宗教的な背景から特定の肉を避ける地域や家庭もあり、具材の選び方には文化的な理由も関わっているでしょう。同じ料理名でも、使われる肉が違えば味の印象も変わってきます。
なす・たけのこ・じゃがいもなどの野菜
なすは、ソースを吸い込みやすく、グリーンカレーなどでよく使われる野菜です。
加熱するととろりとした食感になり、ソースとの一体感が生まれます。たけのこは、ゲーンパーのようにすっきりとした味わいのカレーとの相性がよいとされています。
じゃがいもは、ココナッツミルクをたっぷり使うマッサマンカレーやイエローカレーと合わせやすく、まろやかな味を受け止めてくれるでしょう。
煮込むほどにソースの風味を吸い込み、食べ応えのある存在になります。野菜の種類を意識するだけでも、家庭で作る際の味の方向性を調整しやすくなるでしょう。
ソースとの相性を考えながら選ぶと、全体のバランスが整いやすくなるでしょう。
タイカレーと日本のカレーの違い

タイカレーと日本のカレーは、同じカレーという名前を持ちながら、構造そのものが異なります。タイカレーはゲーンペーストやタイハーブ、ナンプラーを使い、種類によってココナッツミルクや水で仕上げます。
日本のカレーは、小麦粉やカレールウによるとろみ、玉ねぎと肉のうま味を土台とする場合が一般的です。
辛さの強弱ではなく、材料や香り・粘度・食べ方といった構造の違いに目を向けることで、両者をより具体的に比較できるでしょう。
ゲーンパーのようにココナッツミルクを使わない種類もあるため、辛さだけで単純に比べることは適切ではありません。
タイカレーを家庭で楽しむ方法

現地で食べたタイカレーを家庭で再現したい場合、ペースト・ココナッツミルク・ナンプラー・タイハーブをそろえる負担を感じることもあるでしょう。
自作とレトルト商品では、味の調整幅や調理時間に違いがあり、それぞれに向いている場面が異なります。
どちらを選ぶかは、時間や食材の入手環境によって変わってくるはずです。両方を試しながら、自分に合う方法を見つけていくのもよいでしょう。(※2)
ゲーンペーストとココナッツミルクを使って作る
自作する場合は、ゲーンペーストを油でよく炒めて香りを引き出すことから始めます。そこにココナッツミルクや具材、ナンプラーなどの調味料を加え、味を整えながら煮込んでいきます。
辛さや具材の量を自由に調整できる点が、自作の大きな魅力です。好みに合わせて何度も作り直せることも、自宅ならではの利点といえます。
少しずつ配合を変えながら、自分好みの味を探る過程も楽しめるでしょう。タイハーブが手に入りにくい場合は、香りの近い代用品を組み合わせる工夫も役立つでしょう。
レトルト商品や市販の調理セットを活用する
レトルト商品や調理セットを使う場合は、製造地・甘味・辛さ・ハーブの種類を確認しておくと選びやすくなります。
具体的な加熱・保存方法は商品表示に従ってください。パッケージの写真だけで判断せず、原材料表示まで目を通しておくとよいでしょう。
タイ特有の材料や工程を省ける分、短時間で一皿を用意できる点も魅力です。忙しいときの選択肢として取り入れやすいでしょう。自作との違いを理解したうえで、状況に応じて使い分けるとよいでしょう。
ヤマモリ株式会社では、タイ料理をテーマにした商品をシリーズで展開しています。加熱方法や保存方法・辛さのレベル・原材料やアレルゲンなどは商品ごとに異なるため、購入を検討する際は必ずパッケージの表示をご確認ください。
材料をそろえる手間や調理時間に負担を感じた場合は、こうした商品を選択肢のひとつとして取り入れてみるのもよいでしょう。気になる商品があれば、ヤマモリ株式会社の商品情報を確認してみてください。
自分に合ったタイカレーの選び方

タイカレーは種類が豊富で、知名度やパッケージの色、辛さの数字だけで選んでしまいがちです。
しかし、辛さは合っていても、甘味が強い・ココナッツミルクが重い・ハーブの香りが物足りないといったミスマッチが起こることもあります。
辛さを重視する場合は唐辛子の種類やココナッツミルクの有無を、濃厚さを重視する場合はココナッツミルクの量や油分を確認するとよいでしょう。
ハーブの香りを重視する場合は、原材料に記載されたハーブの種類を見ておくと選びやすくなります。
甘味・ハーブ・スパイス・具材・製造地に加え、公式表記と実際の体感差まで比較すると、好みに近い候補を絞り込みやすくなります。一度にたくさん試すよりも、軸をひとつずつ確認していく方が選びやすいでしょう。
タイカレーをおいしく味わうポイント

タイカレーを日本米にかけて食べると、現地で食べたときよりもソースが重く感じられることがあります。
粘りの少ないジャスミンライスを合わせることで、ソースや油分を軽く受け止めやすくなるでしょう。
カレーとご飯を別々に盛り、少しずつ合わせて食べる方法も、現地の食べ方に近づける工夫のひとつです。一度に全部を混ぜてしまうより、ソースの香りを保ちやすくなります。商品表示にしたがって十分に温めることで、香りが引き立ちやすくなるでしょう。
冷めた状態のままだと、ハーブの香りが感じにくくなることもあります。辛さが強いと感じた場合は、ご飯の量を増やしたり卵を添えたりすることで、辛さそのものを変えずに食べやすく調整できるでしょう。
ヨーグルトや乳製品を添えることも、刺激をやわらげる工夫のひとつだといえるでしょう。
多彩なタイカレーの味わいを楽しもう

タイカレーは、唐辛子の種類・ゲーンペースト・ココナッツミルク・ハーブ・スパイス・具材の組み合わせによって、多様な味と辛さを持つ料理です。
現地の材料をそろえて作る方法に加え、レトルト商品も種類を比較しながら選べる現実的な選択肢です。
抽象的なタイカレーという括りではなく、辛さ・甘味・ココナッツミルク・ハーブ・スパイス・具材・製造地という基準で、それぞれの種類を見ていくとよいでしょう。
製造国・原材料・辛さ表示を確認し、自分の好みに合う商品を選びましょう。
色や名前の印象にとらわれず、原材料や配合まで見ていく姿勢が、満足度の高い一皿への近道になるでしょう。一種類に絞らず、何種類か食べ比べてみることで、自分の好みがより明確になっていくはずです。
