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眠れないときに試したい5つの対処法|原因から質のよい睡眠のための習慣まで解説

眠れないときに試したい5つの対処法|原因から質のよい睡眠のための習慣まで解説

夜、布団に入ってもなかなか寝つけない。そんな経験は誰にでもあることでしょう。厚生労働省の調査でも日本人の多くが睡眠に何らかの問題を抱えていることが報告(※1)されており、眠れない夜は決して特別なことではありません。

しかしこの際に困るのは早く眠らなければという焦りが強くなればなるほど目がさえてしまい、気付けば深夜になっていてまた焦ってしまうループに陥ってしまうことでしょう。

睡眠の質が下がれば翌日の集中力や気分にも影響し、日常生活全体のパフォーマンスが落ちてしまいます。

この記事では、眠れない夜にすぐ実践できる対処法から、眠れない原因の整理、身体への影響、快眠のための習慣づくり、さらに最近注目されるGABAの働きと摂取方法まで解説します。今夜から取り入れられるヒントをぜひ見つけてみてください。

眠れないときに試したい対処法5選

眠れないときに試したい5つの対処法|原因から質のよい睡眠のための習慣まで解説

寝付けないとき、とにかく目を閉じていれば眠れると思い込んでいる方は多いかもしれません。

しかし、実際には焦りや緊張が続く状態で布団の中にいるほど入眠は遠ざかります。ここでは、今夜からすぐ試せる5つの対処法を紹介します。

早く眠ろうと焦らない

眠れないときの最大の敵は焦りです。何時間も眠れていない、明日が早いといった思考が頭をよぎるほど、脳と交感神経は覚醒モードに切り替わってしまいます。

厚生労働省の「健康づくりのための睡眠ガイド2023」でも、眠れないときに無理に眠ろうとしないことの重要性が示されています。(※2)

眠れないこと自体を問題視せず、今は体を休めている時間なのだと捉え直すだけでも脳への負荷は軽くなるため、布団のなかで思考を反芻するのをやめて呼吸や体の感覚にだけ意識を向けるようにしてみましょう。

深い呼吸に意識を集中させる

呼吸は、意識的にコントロールできる数少ない自律神経へのアプローチです。浅くなりがちな胸式呼吸からゆったりとした腹式呼吸に切り替えることで、副交感神経が優位になり心拍数や血圧が落ち着いてきます。

鼻から、ゆっくり息を吸い込みお腹が膨らむのを感じたら、口から吸ったときよりも時間をかけてゆっくり息を吐き出しましょう。これを繰り返すだけで、体は自然とリラックスモードへと移行します。

呼吸の回数を数えることに集中すれば、余計な考え事も自然と薄れていきます。

筋弛緩法やストレッチで身体の緊張をほぐす

眠れないときに試したい5つの対処法|原因から質のよい睡眠のための習慣まで解説

身体が緊張していると、脳もなかなか休息モードになりません。有効なのが漸進的筋弛緩法です。身体の各部位に意識的に力を入れ、その後一気に脱力することで筋肉の緊張をほぐすこの方法は、欧米の医療機関でも不眠への非薬物療法として広く活用されています。

両手をぎゅっと握りこぶしにして数秒間力を入れ、パッと脱力する。次に足の指をぐっと曲げて、手のときと同じようにします。これを足先から肩、顔まで順番に行うと全身の力が抜けていく感覚を得ることができ、就寝前の軽いストレッチも同様の効果が期待できます。(※3)

考え事を書き出して脳の情報整理をする

考え事が止まらない状態は、脳が情報を処理しきれていないサインです。心配事や翌日のタスクを布団のなかで反芻し続けていると、脳はまだ作業が必要な状態だと判断し、起きようとしてしまいます。

枕元にノートとペンを置き、頭の中にある考え事をそのまま書き出してみましょう。内容の整理や解決は翌日に委ね、書き出すことで脳に問題は処理済みだとサインを送るイメージです。

スマートフォンやタブレットへのメモは画面の光により交感神経が優位となるため、紙への手書きがおすすめです。

思い切って一度布団から出る

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しばらく経っても眠れないと感じたときは、思い切って布団から出てみましょう。これは刺激制御療法の考え方に基づいており、布団が眠れない場所だという脳の誤った関連付けを防ぐために有効とされています。

ほかの部屋や薄暗い場所で、スマートフォンを触らずに紙での読書や軽いストレッチをして過ごし、眠気が来たら布団に戻りましょう。眠れないまま布団にいるよりも、いったん気持ちをリセットする方が次に横になったときにスムーズに眠れることがあります。

夜に眠れないときの主な原因

眠れないときに試したい5つの対処法|原因から質のよい睡眠のための習慣まで解説

対処法と合わせて、なぜ眠れないのかを理解しておくことも大切です。原因を知ることで、自分に合った対策を選びやすくなります。

ストレスや不安による脳の覚醒状態

精神的なストレスや不安は、不眠の一般的な原因の一つです。ストレスを感じると、コルチゾールなどのストレスホルモンが分泌され、交感神経が優位になります。こうした状態が続くと、身体はなかなかオフモードに切り替えることができません。

国立精神・神経医療研究センターでも、ストレスが慢性的な不眠のトリガーとなりうることが指摘されています。(※4)

カフェイン摂取やスマートフォンの光による刺激

コーヒーや緑茶に含まれるカフェインの半減期は数時間ともされており、夕方以降に摂取すると就寝時にも体内に残ることになります。厚生労働省も夕方以降のカフェイン摂取を控えることを推奨しているため、コーヒーや紅茶をよく飲む方は摂取時間を気にしてみるとよいでしょう。

また、スマートフォンなどから発せられるブルーライトは睡眠ホルモン(メラトニン)の分泌を抑制し脳がまだ昼間だと誤認識してしまうため、就寝前のスマートフォン使用には注意が必要です。

不規則な生活習慣による体内時計の乱れ

人間の身体には概日リズムと呼ばれる約24時間周期の体内時計が備わっています。毎日の起床就寝時間が大きくバラつくとこの体内時計が乱れ、眠りたい時間に眠気が来なくなってしまいます。休日に平日と大きく異なる時間に起きるソーシャルジェットラグ、いわゆる社会的時差ボケも週明けの寝つきの悪さと関連しているとされ、注意が必要です。(※5)

加齢や更年期に伴う睡眠への影響

年齢を重ねるにつれて深い睡眠(ノンレム睡眠)の割合が減り、夜中に目が覚める回数も増えるようになります。加齢による自然な変化とはいえ、眠れない夜が続けば心身への負担は少なくくありません。

女性の場合、更年期に入るとエストロゲンの分泌が減少し、ホットフラッシュや気分の波が睡眠を妨げるケースが少なくありません。日本女性医学学会の情報でも、更年期における睡眠障害は一般的な症状の一つとして取り上げられており、適切な対処を知っておくことが大切です。(※6)

眠れない状態が身体に与える悪影響

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たまに眠れない夜があるくらい問題ないと考えがちですが、睡眠不足が慢性化すると心身にさまざまな悪影響が出てきます。

厚生労働省の「健康づくりのための睡眠ガイド2023」では、睡眠時間が6時間未満の状態が続くと、肥満、高血圧、糖尿病、心血管疾患のリスクが高まることが示されており、免疫機能の低下、感情コントロールのしにくさ、うつ症状の悪化なども報告されています。日中の眠気や注意力、判断力の低下は仕事や学習のパフォーマンスに直結し、交通事故や労働災害のリスクとも無縁ではありません。(※7)

睡眠は単なる休息にとどまらず、記憶の定着やホルモン分泌、細胞修復など重要な生理機能を担っています。毎日の睡眠の質を高めることは、健康維持の根幹といえます。

スムーズに眠るための心地よい環境づくり

眠れないときに試したい5つの対処法|原因から質のよい睡眠のための習慣まで解説

眠りやすい身体をつくることと同様に、眠りやすい環境を整えることも重要です。

ここでは代表的かつ影響の大きい2点に絞って解説します。

照明や室温の調整

就寝時間の少し前から照明を落とし始めることで、メラトニンの自然な分泌が促されます。部屋の照明を白い蛍光灯から暖色系の間接照明に切り替えるだけでも部屋の雰囲気を睡眠に向けた空間に変えることができるため、就寝時間の少し前から切り替えてみることをおすすめします。

室温は一般的に夏は涼しく、冬は少し暖かく感じる程度が目安とされており、個人差に合わせて調整するとよいでしょう。湿度は50%前後が快適とされています。(※8)

質のよい睡眠につながる寝具選び

マットレスや敷き布団は、やわらかすぎると腰や胸が深く沈み込み、腰に負担がかかる可能性があります。一方、硬すぎるものは骨が当たって痛みを感じたり、体の一部が圧迫されたりすることがあります。

仰向けに寝た際に、背骨の自然なS字カーブをバランスよく支えられる硬さを目安に、自分が楽に感じられるものを選びましょう。

枕は、後頭部から首にかけてのすき間を埋め、立っているときに近い自然な姿勢を保てる高さが重要です。高すぎる枕や低すぎる枕は首や肩の筋肉に負担をかけ、寝心地を悪くする可能性があります。

また、寝具には吸湿性・放湿性に優れた素材を選ぶと、睡眠中に生じる汗や熱を逃がしやすくなり、快適な寝床内環境を保ちやすくなります。(※9)

質のよい睡眠のために生活リズムを整える習慣

眠れないときに試したい5つの対処法|原因から質のよい睡眠のための習慣まで解説

対症療法だけでなく、日々の生活習慣を整えることが状態を見直す助けになります。

ここでは3つの習慣改善を紹介します。

毎朝同じ時間に起きて太陽の光を浴びる

朝に太陽の光を浴びると、遅れがちな体内時計を調整する働きが期待できます。起床後から午前中にかけて自然光を取り入れることで、睡眠と覚醒のリズムを整えやすくなります。

また、日中に十分な光を浴びると、夜間に睡眠を促すホルモンであるメラトニンの分泌が促され、自然な眠りにつながるとされています。

厚生労働省の睡眠に関する資料でも、朝に太陽の光を浴びることが勧められています。休日に起床時刻が大きく遅れると睡眠・覚醒リズムが後ろにずれやすくなるため、休日も平日との起床時刻の差をできるだけ小さくすることが大切です。(※10)

日中適度に体を動かす

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適度な運動を習慣的に行うと、寝つきがよくなり、睡眠時間や深い睡眠が増えることが報告されています。

厚生労働省の「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」では、成人に対し、歩行または同等以上の強度の身体活動を1日60分以上行うことが推奨されています。また、息が弾み汗をかく程度の運動は、週60分以上が目安です。

ただし、就寝直前の激しい運動は睡眠の質を低下させる可能性があります。特に就寝前1時間以内は避け、日中から夕方にかけて無理のない範囲で体を動かしましょう。(※11)

自分なりのリラックスタイムをルーティン化する

就寝前に落ち着いて過ごすための行動を決めておくと、心身を休息へ切り替えやすくなります。このような習慣は「就寝前のルーティン」や「スリープセレモニー」と呼ばれることがあります。

例えば、カフェインを含まない温かい飲み物を飲む、静かに読書をする、無理のない範囲で軽く体を伸ばすなど、自分がリラックスできる行動を習慣にするのも一つの方法です。

また、就寝前はスマートフォンやタブレットの使用を控え、通知を切るなどして、デジタル機器に気を取られにくい環境を整えましょう。室内の照明を暗めにし、落ち着いて過ごすことも、眠りにつきやすい環境づくりにつながります。(※12)

状態を見直す助けになります

カフェインやアルコールなどの摂取タイミングに注意する

カフェインには覚醒作用があり、体内で代謝されるまでの時間には個人差があります。日本人の血中半減期は3~7時間とされているため、夕方以降はカフェインを含む食品や飲料を控えることが大切です。

アルコールは一時的に寝つきをよくすることがありますが、睡眠後半の眠りを浅くし、飲酒量が増えるほど中途覚醒を増やす可能性があります。

厚生労働省の「健康づくりのための睡眠ガイド2023」でも、深酒を控え、眠るためにお酒を飲む「寝酒」をしないことが勧められています。(※13)

夜のリラックスタイムにおすすめしたいGABAの働き

眠れないときに試したい5つの対処法|原因から質のよい睡眠のための習慣まで解説

GABA(γ-アミノ酪酸)は、体内や野菜、果物、穀類などの食品中にも存在する成分です。食品として経口摂取した場合に報告されている機能は、摂取量や期間、対象者などの研究条件によって異なります。

GABAは、機能性表示食品の機能性関与成分としても利用されています。消費者庁に届け出られた製品のなかには、GABAに睡眠の質(眠りの深さ)の向上に役立つ機能や、すっきりとした目覚めをサポートする機能が報告されていると表示したものがあります。

ただし、GABAを含むすべての食品に同じ機能があるわけではありません。表示できる機能や対象者、一日当たりの摂取目安量は製品ごとに異なるため、パッケージや消費者庁の届出情報を確認することが大切です。

機能性表示食品は、事業者が科学的根拠などを消費者庁長官へ届け出る制度です。特定保健用食品とは異なり、国が個々の製品の安全性や機能性を事前に審査し、許可したものではありません。(※14)

また、食品の機能の感じ方には個人差があります。GABAを含む食品だけに頼らず、規則正しい生活や睡眠環境の見直しとあわせて取り入れましょう。

睡活サポートのために効率よくGABAを摂取する方法

眠れないときに試したい5つの対処法|原因から質のよい睡眠のための習慣まで解説

GABAを含む食品や製品を取り入れる際は、製品ごとの表示や摂取条件を確認することが大切です。

機能性表示食品は、製品によって届け出られている機能や対象者、科学的根拠、摂取条件が異なります。容器包装に記載された一日当たりの摂取目安量や摂取方法、注意事項を確認しましょう。

GABAは、発芽玄米やトマト、ナスなどの食品に含まれています。ただし、含有量は食品の種類や品種、加工・調理方法、摂取量などによって異なるため、通常の食事から摂取できる量が機能性表示食品と同じとは限りません。

医薬品を服用している方や治療中の方は、製品に記載された注意事項を確認し、必要に応じて医師や薬剤師に相談してください。

また、GABAを含む食品は、日々の食生活や睡眠環境を整えるための補助として取り入れましょう。不眠が続く場合や、日中の生活に支障が出ている場合は、食品だけで対処しようとせず、まずはかかりつけ医に相談することが大切です。(※15)

GABAの一日の摂取目安量とおすすめのタイミング

眠れないときに試したい5つの対処法|原因から質のよい睡眠のための習慣まで解説

GABAの一日当たりの摂取目安量は、製品によって異なります。機能性表示食品を利用する場合は、容器包装に記載された一日当たりの摂取目安量を確認し、表示に従って取り入れましょう。

多く摂取すれば、より高い機能が期待できるわけではありません。複数のGABA含有製品を併用する場合は、それぞれの含有量を確認し、過剰な摂取にならないよう注意することが大切です。

摂取する時間帯についても、一律に推奨されるタイミングが決まっているわけではありません。製品に摂取方法やタイミングが表示されている場合は、その内容に従ってください。

継続して利用する場合も、自己判断で摂取量や回数を増やさず、体調に異変を感じたときは摂取を中止しましょう。(※16)

眠れないときは焦らず無理なく続けられるリラックス習慣を見つけよう

眠れないときに試したい5つの対処法|原因から質のよい睡眠のための習慣まで解説

眠れない夜は誰にでもあります。大切なのは、焦らずにその夜をやり過ごす方法を知っていることと、睡眠の質を高める習慣を少しずつ積み重ねていくことです。

GABAなどの成分を含む食品の利用を検討する場合は、各製品の表示内容を確認してください。

ただし、数週間以上眠れない日が続く場合や日中の支障が大きい場合は、睡眠障害や別の疾患が背景にある可能性があります。

自己判断で乗り越えようとせず、かかりつけ医や睡眠外来への相談を検討することをおすすめします。

無理なく自分のペースで、質のよい睡眠への小さな一歩を踏み出してみてください。

参考文献

  1. 厚生労働省「健康づくりのための睡眠ガイド2023」
  2. 厚生労働省「健康づくりのための睡眠ガイド2023(案)」
  3. 厚生労働省 eJIM「眠れないときに試したい5つの対処法|原因から質のよい睡眠のための習慣まで解説の参考資料」
  4. 国立精神・神経医療研究センター「不眠症(Insomnia)」
  5. e-ヘルスネット「概日リズム睡眠・覚醒障害」
  6. よくある女性の病気 イライラする:更年期障害【日本女性医学学会(旧:日本更年期医学会)】
  7. e-ヘルスネット「健康日本21アクション支援システム Webサイト」
  8. e-ヘルスネット「快眠と生活習慣」
  9. e-ヘルスネット「体内時計」
  10. 厚生労働省「眠れないときに試したい5つの対処法|原因から質のよい睡眠のための習慣まで解説の参考資料」
  11. スマート・ライフ・プロジェクト「寝ても疲れが取れないなら要チェック!あなたの睡眠の質 大丈夫ですか?」
  12. 消費者庁「機能性表示食品について」
  13. J-STAGE「玄米のGABA富化条件と品質について」
  14. e-ヘルスネット「不眠症」
  15. 消費者庁「保健機能食品について」
  16. 厚生労働省「【参考資料3】Good Sleepガイド」
  17. 厚生労働省「眠れないときに試したい5つの対処法|原因から質のよい睡眠のための習慣まで解説の参考資料」